実川・馬取川の生きもの

植物

ツルアリドオシ【Mitchella undulate】(アカネ科)

ツルアリドオシ写真 現地撮影

生態情報

  • 大きさ、葉の形
    つる性で、茎は地を這って枝別れします。厚くて光沢のある卵形の葉が向き合って生えます。葉の縁には波状の鋸歯(ギザギザ)があります。
  • 生えている場所
    日本中に広く分布する代表的な林床の花である。林内のやや湿った所に生え、本州では山地から亜高山(あこうざん)の林内に生える高山性の種類です。
  • 花のようす
    冬にも枯れない(常緑)の多年草です。初夏にかわいらしい白い花をつけます。花には柔らかいうぶ毛が生えています。

参考

「国立、国定公園特別地域内指定植物図鑑―中部(山岳編)-」の上信越高原国立公園で、稀少種に選定されています。
名前は、外見がアリドオシ(アカネ科)という植物に似て、つる性であることから名付けられました。

クガイソウ【Veronicastrum japonicum】(ゴマノハグサ科)

クガイソウ写真
現地撮影

生態情報

  • 大きさ、葉の形
    茎は株立ちとなり、直立して高さ0.8〜1.3mと大きくなります。葉は4〜8枚が輪のようにはえ、細い葉をしており、縁に多くの鋸歯(ギザギザ)があります。
  • 生えている場所
    本州の日当たりの良い山地、草原、林縁に生えます。
  • 花のようす
    冬には、地下茎などで休眠し枯れず、翌年にも花を咲かせる多年草です。花の咲く時期は7〜8月で、淡い紫色の花をたくさん咲かせます。

参考

「国立、国定公園特別地域内指定植物図鑑―中部(山岳編)-」の上信越高原国定公園、タテハチョウ科のコヒョウモンモドキの食草として選定されています。

チョウジギク【Arnica mallotopus】(キク科)

チョウジギク写真
現地撮影

生態情報

  • 大きさ、葉の形
    地下茎は這って、そこから高さ20〜85cmの茎をだします。葉は対生し、やや厚く、細長いです。
  • 生えている場所
    本州、四国に分布し、深山の湿めった斜面に生えています。
  • 花のようす
    冬には、地下茎などで休眠し枯れず、翌年にも花を咲かせる多年草です。花の咲く時期は8〜10月で、黄色い小さな花を6〜9個咲かせますが、花びらのようなものはありません。

参考

「国立、国定公園特別地域内指定植物図鑑―中部(山岳編)-」の上信越高原国定公園で、稀少種に選定されています。
名前は、花に長い柄が有って、この様子が香料や薬草に使う丁字に似るので、名付けられました。

フキ【Petasites japonicus】(キク科)

フキ写真
撮影:今井 建樹

生態情報

  • 大きさ、葉の形
    葉は幅15〜30cmの円形です。はじめ両面に毛がありますが、生長するとなくなります。葉の柄は長さ60cm、直径1cmになります。
  • 生えている場所
    本州、四国、九州、沖縄の山野に生えています。
  • 花のようす
    冬には、地下茎などで休眠し枯れず、翌年にも花を咲かせる多年草です。花の咲く時期は3〜5月です。葉が出る前に花のつく茎をのばし、先端に花をつけます。

参考

早春の山菜として親しまれています。フキノトウは若い花のついた茎で、葉の柄はきゃらぶきや煮物などとして食用にされています。

ショウジョウバカマ【Heloniopsis orientalis】(ユリ科)

  • ショウジョウバカマ写真1
    現地撮影
  • ショウジョウバカマ写真2

生態情報

  • 大きさ、葉の形
    葉は地上近くに多数つきます。細長く、先は尖り、長さ5〜20cmです。
  • 生えている場所
    北海道、本州、四国、九州の山地の谷沿いや林・野の湿ったところに生えています。
  • 花のようす
    冬には、地下茎などで休眠し枯れず、翌年にも花を咲かせる多年草です。花の咲く時期は4〜5月です。花のつく茎は高さ10〜30cmで、鱗状の葉が数
    個つきます。花は淡い紅色〜濃い紅紫色、まれに白色のものもあります。

参考

春を彩る植物です。名前のショウジョウは中国の想像上の獣でサルの一種と考えられた猩々(しょうじょう)の赤い顔に、葉を袴に見立てて名付けられました。