実川・馬取川の生きもの

昆虫類

オオカマキリ【Tenodera aridifolia】(カマキリ目カマキリ科)

オオカマキリ写真
現地撮影

生態情報

  • からだの特徴
    からだの大きさは68〜95mmぐらいの大きなカマキリです。からだの色は緑色のものと褐色のものがあります。後ろばねに大きな褐色の紋があります。
  • すみ場所
    北海道・本州・四国・九州などに分布しています。平地から山地に普通で、林道 沿いや林縁の茂みのような場所にすんでいます。
  • 生活のようす
    成虫は年1回、夏から秋にみられます。肉食性で、カマのような前足でおもに生きている虫を捕まえて餌としますが、小型のヘビやカエルを捕まえて食べることもあります。冬は卵で過ごし、小枝や草についている薄茶色で泡状の卵のかたまりをよくみかけます。

参考

秋にみられる虫として昔からなじみの深い虫のひとつです。危険が近づくと、はねを立てて威嚇する姿勢をすることがあります。大きくて強いカマを持っているため、つかまれるとかなり痛く、血の出ることもあります。

カンタン【Oecanthus longicaudus】(バッタ目コオロギ科)

生態情報

  • からだの特徴
    からだの大きさは15〜20mmぐらいの種類です。からだの色はうすい緑黄色でお腹の下側は黒色です。
  • すみ場所
    北海道・本州・四国・九州に分布しています。おもにヨモギやクズなどの背丈の高い草地や林縁にすんでいます。
  • 生活のようす
    成虫は年1回、8〜10月にみられます。鳴き声は「ルルルルル・・・・・・・」で、昼間でもよく鳴き、葉の上で鳴いている姿をよくみかけます。鳴くのはオスだけでメスは鳴きません。草の葉を食べます。

参考

河原などの草地で鳴く虫として昔からなじみの深い虫のひとつです。鳴き声が美しいことから「カンタンの鳴き声を聞く会」が開かれたりしています。

オンブバッタ【Atractomorpha lata】(バッタ目オンブバッタ科)

生態情報

  • からだの特徴
    からだの大きさはオスが20〜25mm、メスが40〜42mmぐらいの小さなバッタです。からだの色はおもに緑色のものと褐色のものがあります。
  • すみ場所
    北海道・本州・四国・九州・南西諸島などに分布しています。海岸から山地のいろいろな開けた場所にすんでいて、家のまわり、公園、畑、河原、あれ地などに普通にみられます。
  • 生活のようす
    成虫は年1回、8〜12月に発生し、葉の上でメスがオスをおんぶしている姿をよく見かけます。いろいろな種類の草の葉を食べますが、おもにキク科植物の葉を餌にしています。オンブバッタは鳴きません。

参考

家の庭や公園、河原などの草地で普通にみられる、昔からなじみの深いバッタのひとつです。

ショウリョウバッタ【Acrida cinerea】(バッタ目バッタ科)

生態情報

  • からだの特徴
    からだの大きさはオスとメスでまった全く違い、オスが40〜50mm、メスが75〜80mmぐらいの大きなバッタです。からだの色はおもに緑色のものと褐色のものがあります。
  • すみ場所
    本州・四国・九州に分布しています。海岸から山地のいろいろな開けた場所にすんでいて、家のまわり、墓地、公園、水田、畑、河原、あれ地などに普通にみられます。
  • 生活のようす
    成虫は年1回、8〜11月に発生し、オスはよく飛びます。いろいろな種類の草の葉を食べますが、おもにイネ科植物の葉を餌にしています。

参考

家の庭や公園、水田、河原などで普通にみられる、昔からなじみの深いバッタのひとつです。お盆のころに墓地でよくみられることから「精霊(しょうりょう)」の名前がついたといわれています。また、オスがと飛ぶ時に「キチキチ」という音を出すことから「キチキチバッタ」ともいわれています。

エゾイナゴ【Oxya yezoensis】(バッタ目バッタ科)

生態情報

  • からだの特徴
    からだの大きさはオスが16〜44mmぐらいのバッタです。からだの色は黄緑色から褐色です。基本的にはねは短く、はねの先端はお尻の先より短いですが、たまに長いものもいます。はねが短いことから「コバネイナゴ」との別の名前があります。
  • すみ場所
    北海道・本州・四国・九州に分布しています。平地から山地の湿った場所にすんでいて、水田、湿地、河原などに普通にみられます。
  • 生活のようす
    成虫は年1回、8〜11月に発生します。イネ科植物の葉を食べ、時に水田のイネも食べます。

参考

水田にたくさんすんでいたことから、昔から「イナゴの佃煮」として食べられてきたものです。農薬の散布により一時減少しましたが、最近は農薬を使わなくなっていることから増えてきています。

エゾハルゼミ【Terpnosia nigricosta】(カメムシ目セミ科)

生態情報

  • からだの特徴
    からだの大きさ(はねの先まで)が38〜44mmぐらいの中型のセミです。からだの色は黄褐色であたまと胸は緑色をおび、黒色の紋があります。はねは透明です。
  • すみ場所
    北海道・本州・四国・九州に分布しています。東北日本では低い山に、南西日本では高い山のブナ林にすんでいます。
  • 生活のようす
    成虫は年1回、6月中旬〜7月げ下旬ごろにみられます。鳴き声は「ミョーキン・ミョーキン・ケケケケ・・・・・・・・」です。鳴くのはオスだけ合唱性があります。成虫、幼虫ともに木に口を刺(さ)して樹液をす吸います。

参考

一般的にはセミは夏に活動すると思われています。しかし、エゾハルゼミは活動する時期が早いこと、また、鳴き声が鳥のようで少し変わっていることから、セミの中ではあまり知られていない種類です。