関屋分水路:分水路がなかったら
もしも関屋分水路がなかったら・・・
[平成23年7月新潟・福島豪雨水害]
2011(平成23)年7月27日夕方から新潟県及び福島県を中心に雨が降り、信濃川下流の上流域にある五十嵐川流域の笠堀雨量観測所で、7月27日21時から30日13時までの総降水量(解析値)が1,000mmを超えるなど、各地で記録的な大雨となりました。信濃川下流では洪水予報、水防警報を行う全ての水位観測所で観測開始以来最高の水位を更新し、うち2観測所(荒町、保明新田)では計画高水位(計画の流量を安全に流すことのできる水位)を超えました。

【信濃川流域の等雨量曲線図】 【既往最高水位の比較】
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もし、関屋分水がなかった場合には、信濃川水門から萬代橋までの全川にわたって水位が計画高水位を超え、堤防の決壊・氾濫などが生じ、新潟市の広範囲にわたって大きな被害が発生していたと想定されます。
【やすらぎ堤・昭和大橋付近断面図】 【想定される浸水被害】
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【計画高水位超過箇所にて破堤した場合の想定浸水区域】

凡例 | ||
浸水深 | 水深の目安 | |
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5.0m | 2階の軒下まで浸水する程度。 |
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2.0m | 1階の軒下まで浸水する程度。 |
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0.5m | 大人の膝までつかる程度 |
※堤防が危険となる水位で破堤する氾濫シミュレーション計算により、信濃川本川下流において計画高水位超過区間のうち、計画高水位で破堤した場合に浸水範囲、浸水深が最も大きくなる破堤点を想定しています。(左右岸各1箇所)