阿賀野川の自然
阿賀野川の特徴は河口から五泉市の咲花温泉あたりまでの約34kmという平野部の短い区間の中に、とても変化に富んだ河川の姿を持つことです。河口に広がる砂州、ゆるやかで大きな流れによって堆積した土砂、長年にわたってできた大きなアシ原、ヤナギやハンノキが繁る林が広がる河川敷、川の流れで付いたり削られたりする砂利の河原など、たいへんに豊かな環境と景色があります。
阿賀野川に生活する鳥は、川が持つ多様性豊かな自然環境のため、大変種類が多いことが特徴です。水面や水際を使って生活する「サギ」、「白鳥」や「カモ」、砂利や砂地を使う「シギ」や「チドリ」の仲間、河川敷の草地を使う「ヒバリ」や「キジ」、アシ原や林を使う「ヨシキリ」の仲間や「カッコウ」など、127種(平成25年調査)という実に様々な鳥が観察されています。これまでに新潟県内で観察された鳥は360種以上といわれ、その3分の1近くが阿賀野川のわずか34kmの区間で観察されていることになります。信濃川でも越後平野部では80種ですから、とても種類が多いといえます。阿賀野川は鳥たちのいこいの場であり、バードウォッチングには最適な環境です。
ここでは阿賀野川の代表的な鳥の生息場所や特徴、見分け方などを紹介します。皆さんもバードウォッチングをしてみませんか?
- 水面でくらし、潜ってエサをとる鳥
カイツブリ、カワウ- 集団で水面を利用している鳥
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コハクチョウ、カルガモ、マガモ - サギの仲間
ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギ、アオサギ、ゴイサギ、ササゴイ- 他の鳥や小動物を食べる猛禽類
チョウゲンボウ、ノスリ、トビ- 水辺のひょうきん族
バン、オオバン- 砂利や砂洲で生活する鳥
コアジサシ、イカルチドリ、コチドリ- 白いギャング カモメの仲間
ウミネコ、カモメ- 河川敷の草地で生活する鳥
ヒバリ、キジ、イソシギ- 河川敷の草地や林を利用する鳥 カッコウの悪知恵
カッコウ、オオヨシキリ
その他の鳥たち
ユリカモメ
くちばしと足が赤く、頭は冬は白く、夏は黒くなります。クワー・クワーなどと鳴きます。カワセミ
すずめくらいの大きさで、メスは口ばしの下のところが赤くなっています。木の枝などに止まり水中の魚を狙います。
オナガガモ
冬の水面で大群をつくります。水面で逆立ちをしながら主に水中の植物を食べ、プリープリーと鳴きます。コヨシキリ
河原に巣を作ります。すずめより小さく、まゆの白いまだらの上に黒い線があるのが特徴です。

カワアイサ
くちばしが赤く、水にもぐって魚を食べます。カルル・カルルと鳴きます。写真撮影:高橋 正良氏