トップページ > 高瀬渓谷観察ノート

●ヤマアジサイ(ユキノシタ科)
山中のやや湿った木陰に生え、6~8月ごろに青紫色または白色の花を咲かせます。福島県以西の太平洋側・四国・九州に分布します。長野県南部のものは白色になるものが多く、北部のものは青紫色になるものが多いようです。葉の長さは7~18cm、縁にはあらい鋸歯があります。

●エゾアジサイ(ユキノシタ科)
北海道・本州日本海側の多雪地帯・九州北部と大隅半島に分布します。渓流沿に多く生育し、7~8月ごろ青紫色の花を咲かせます。ヤマアジサイにくらべて葉も花も大形で、葉の縁の鋸歯は深くするどく、葉の先は急にとがります。葉の長さは12~25cm。

●ノリウツギ(ユキノシタ科)
ノリウツギは「糊空木」と書きます。和紙をすくときに使う糊をこの木からとったことからついた名です。アジサイの仲間ですので、花には実を結ぶ花と、結ばない花(装飾花)とがあります。花が枝の先に穂になってつくことが、アジサイの花のつきかたと違っています。

●エゾユズリハ(ユズリハ科)
日本海側の山地の植物ですが、北海道に多いことから蝦夷の名がついています。古い葉をおしのけるように新しい葉ができてくるので「譲り葉」といいます。雌雄異株で、6月に花が咲き、雌株には8月に緑色の果実がつきます。そして秋には紫色に熟します。毒草ですので、ぜったいに食べないでください。

●クサギ(クマツヅラ科)
葉をもむと、いやな臭いがするのでクサギ(臭木)といいます。しかし、この木と花はとても美しく、蜜も出てよい香りがあるので、昆虫たちが多く集まります。特にミヤマカラスアゲハのようなアゲハチョウ類がやってきます。秋には赤いがく(宿存がくといいます)のついた紫色の果実が熟します。これは、よい生花の材料になります。

●ツルリンドウ(リンドウ科)
リンドウに似たつる性の植物なので、この名があります。山地から高山に生え、秋に淡い紫色の花が咲き、赤い果実がつきます。茎は地面をはっているのがふつうです。左の写真のように他の植物の茎に巻きついている場合は花がよく目立ちます。


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