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第2章  龍神湖周辺で見られる生き物たち


龍神湖周辺で見られる植物


渓谷を歩いてまず目につくのが美しい草花。そう、自然観察の中で最も身近に感じられるのは草花の観察だろう。でも、きれいだからといって摘んだり折ったりしてはいけない。この本を開き、花や葉を観察したり、カメラマンを気取って撮影してみたり、あるいは花の香りや葉の感触で種類を見分けることも。ルーペやカメラ、双眼鏡、スケッチブックなど使って観察すると、自然観察の楽しみの幅が広がるよ。

●マンサク(マンサク科)
早春の3~4月ごろに黄色の花を咲かせます。大町市では、太平洋側に多く分布するマンサクと日本海側に多く分布するマルバマンサクの両方を見ることができます。見分け方は葉の形の違いで、マンサクの葉は先端がとがっているのに対し、マルバマンサクの葉の先端は丸くなっています。

●タムシバ(モクレン科)
4~5月ごろ龍神湖南側の山の斜面に一斉に白い花を咲かせます。本州・九州の日本海側に分布し、木の皮や若い枝には香りがあり、葉をかむとわずかな甘味があります。コブシとよく似ていて間違えやすいのですが、コブシの葉が卵形なのに対し、タムシバの葉は先端がとがっているので見分けられます。

●トクワカソウ(イワウメ科)
岩場に群生し、4~5月ごろ葉の間に立った茎にうすいピンク色の花をひとつだけ咲かせます。北陸・近畿地方に分布します。葉はウチワのようなだ円形で、もとの部分は円形またはくさび形です。関東地方に育成するイワウチワの仲間です。

●ホンシャクナゲ(ツツジ科)
岩場に群生し、5~6月ごろ枝先にピンク色の花を咲かせます。葉の表面はつやがあり、長さ10~20cm・幅3~5cmの細長いだ円形をしているので、花の季節でなくても見つけることができます。


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