

千曲川本川堤防が決壊(飯山市)



3年続けての大洪水
昭和56年千曲川では戦後最大の洪水を記録、翌昭和57年洪水では支川樽川の堤防決壊が発生した。さらに、続く昭和58年9月29日、台風10号による大雨で千曲川の水位は観測史上最大を記録した。左岸の戸狩、対岸の柏尾の両岸で洪水が堤防を越流し決壊した。千曲川の建設省直轄施工区間で戦後初めての事態であった。
左岸の戸狩では氾濫した濁流が上流へ6km余りに達するなど浸水家屋700戸、冠水田畑880haの甚大な被害をもたらした。この洪水では各地で内水被害も発生したほか、本川堤防で漏水が発生、地元水防団による必死の水防活動が行われ被害の拡大防止につとめた。
本川堤防が決壊した個所では次期出水に備えた堤防の緊急復旧に続き、皿川合流点付近までの間 6,600m、柏尾地区で1,300mが激甚災害対策特別緊急事業に採択され、5年間で堤防復旧・堤防補強が行われた。また、前年決壊した支川樽川でも長野県による激甚災害対策特別緊急事業が進められた。
旅人を魅了する千曲川の花景観
ふるさと飯山
復旧された千曲川堤防では国道117号バイパスが整備され、地域の住民による桜堤や河川敷の菜の花畑が千曲川一面に広がった。地域の住民活動により整備された故郷が訪れた旅人を魅了し温かく迎えてくれている。
「いいやま菜の花まつり」に毎年2万人以上、「道の駅 花の駅千曲川」には年間30万人以上が訪れる。




