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遊歩道で岩石を観察しよう


龍神湖の散策コースを観察すると、岩盤が露出している場所やがけ崩れがおきている場所を見ることができます。こういった場所が、龍神湖周辺の地質を知るヒントになっているのです。
岩盤が露出しているところをよく見ると、岩石に割れ目が入っています。特にマグマが冷えて固まった火成岩は、冷えて固まるときや、地殻変動を受けて圧縮されたり引っ張られたときにできた規則的な割れ目が発達しています。このような割れ目を「節理」といい、高瀬川流域には、この節理が発達した花崗岩が広く分布しています。断層や主要な節理の走る方向と傾斜を数多く測定してまとめ、その地域の地質の構造を判断します。
一方、岩肌が露出している斜面は、花崗岩の崩壊地です。花崗岩をつくっている鉱物は、結晶が大きいので、温度変化に弱く風化しやすい性質があるため、崩れやすいのです。


高瀬川で観察できる岩石


龍瀬川には花崗岩類(有明花崗岩・金沢花崗岩など)・岩脈類(ひん岩など)があります。中でも最も多い岩石は花崗岩です。花崗岩はみかげ石とも呼ばれ、石英(灰色のガラスのように見える)・長石(薄いピンクか乳色)・黒雲母(黒く光っている)でできているので、すぐに見分けられます。地下深くでマグマがゆっくり冷え固まってできたため、それぞれの鉱物の結晶が大きく育ち、それが粒状に組み合わさっているのが特徴です。
ひん岩は淡緑色のところに黒い角閃石と白い斜長石の結晶が斑状に見えます。


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