鳥屋野潟排水機場:工事の内容
- 施工期間:
- 1999(平成11)年度〜2003(平成15)年度
- 計画流量:
- 40m3/s
- 事業費:
- 85億円
鳥屋野潟排水機場の建設工事では、コストを減らすさまざまな工夫、小型化や自動化、多目的に使える部屋の設置など、時代に合わせた考えを取り入れています。
【鳥屋野潟排水機場のしくみ】

1.スライド天井の採用
開閉式天井の採用でトラッククレーンによるポンプのメンテナンスを可能とし、従来のポンプ用クレーンを省略することでコストを縮減しました。

2.ガスタ−ビン排気系統の簡素化
燃焼排気とパッケージ内換気排気を統合し、機器及び施設規模を縮小してコストを縮減しました。

3.原動機の小型化
立形ガスタービンを採用して小型化することで、施設規模を縮小しコストを縮減しました。
立形ガスタービンは、小型ジェット機用のジェットエンジンを改良して採用し、同出力の従来型ディーゼル機関と比べ、小型化されています。
立形ガスタービンは、小型ジェット機用のジェットエンジンを改良して採用し、同出力の従来型ディーゼル機関と比べ、小型化されています。



4.樋管・樋門のコンパクト化
設計流速を上げることで施設規模を縮小し、コストを縮減しました。
<設計流速>1.5m/s→2.0m/s
5.吐出管のコンパクト化
設計流速を上げることで吐出管をコンパクト化、施設規模を縮小してコストを縮減しました。
<設計流速>3.0m/s→4.0m/s
6.機場の完全無水化
- 原動機に立形ガスタービンを採用
- 主ポンプの無水化(セラミックス軸受・無給水軸封装置)
- 補機の省略
ガスタービンを採用したことにより、冷却方式が空冷化となるため冷却用補機を省略し、コスト縮減を図りました。

7.吸込水路のコンパクト化
設計流量を従来の約2倍にすることで施設規模を縮小し、コストを縮減しました。
<設計流速>
●呑口0.5m/s→1.0m/s
●吐口1.0m/s→2.0m/s

8.操作・制御設備
- 運転支援装置の導入
運転支援監視操作設備を導入し、誤操作の防止や円滑な運転の支援を行ないます。 - 遠方監視操作システムの導入
遠方からの迅速・効率的な操作など、将来的な運転方法にも対応できます。 - モニター監視操作の採用
グラフィックパネルを省略しモニター監視とすることで、操作の信頼性向上とコスト縮減を図りました。

9.学習室
排水機場の4階は、鳥屋野潟の歴史・環境等についてのパネルやビデオのほか、インターネット設備が整備されており、総合学習や生涯学習の場として利用できます。
