国道18号
妙高大橋の軌跡

ビジュアルアーカイブ

3.旧橋の損傷

〜安全確保に向けた 
  緊急・応急対応〜

 旧橋はPC橋(プレストレストコンクリート橋)で、コンクリートを打設する前に「シース」と呼ばれる管を桁の内部に配置していました。架設完了後、シース内にPCケーブルを挿入して強く緊張させ、橋全体の強度を確保するとともに、セメント系のグラウト材を充填することでコンクリートとの一体性を高め、PCケーブルの腐食を防いでいました。

 2009年(平成21年)の補修工事中に、桁内部のPCケーブルの一部に破断が見つかりました。この事態を受け、終日片側交互通行の交通規制が実施されるとともに、PCケーブルの詳細調査やダンプトラックによる載荷試験などの緊急対応が行われました。
 調査の結果、全体で504 本のPCケーブルのうち22 本が破断していることが確認されました。損傷の原因は、橋面から侵入した雨水や凍結防止剤を含む路面排水が箱桁内部にたまり、その水分がグラウト材の充填が不十分な箇所に浸み込んだことによるものでした。

PCケーブルの破断

2009年(平成21年)

補強ケーブルの設置

2011年(平成23年)

 これを受け、安全性の評価や今後の対策を検討するため、有識者による「妙高大橋保全検討委員会」が設置されました。箱桁の内部へ補強ケーブルを設置する応急対応を実施し、交通の安全を確保するとともに、維持管理マニュアルの整備やモニタリング体制を強化するなど、橋梁の管理を徹底しました。
一方で、抜本的な問題解決と恒久的な安全性の確保には、新しい橋への架け替えが不可欠であると判断されました。