よくわかる「砂防」 - 砂防堰堤のはたらき
不透過型砂防堰堤が土砂の流れを調節する働き
川底が削られるのを防ぎ、水の流れを遅くする。
土砂が貯まることによって、川底が削られるのを防ぎます。また勾配(こうばい)がゆるくなることで水の流れが遅くなります。


川の勾配をゆるやかにすると流れのスピードが落ち、大きな石から堆積する。
渓岸のくずれを防止し、水の流れを遅くする
土砂が貯まり、川底が上がることで山くずれを防止します。また川幅が広くなることで水の流れが遅くなります。

- ①土砂が埋まって上がった河床
- ②山腹が崩壊しなくなり固定される。
- ③川幅が広がることで流れが遅くなる。
一度に大量の土砂が流出するのを防ぐ

① 不透過型砂防堰堤は、土砂で一杯になっていても、効果がなくなるわけではありません。
堰堤の上流側では、土砂が貯まって川の勾配がゆるくなり、川幅も広がるため、水が流れるスピードも遅くなります。

② 大雨と一緒に大量の土砂が流れてくると、川の勾配がゆるい堰堤の上流側で水のスピードが遅くなり、既に貯まっていた土砂の上にさらに大きく一部の土砂が積もって貯まります。


③ 上に貯まった土砂はその後、雨が降るたびに水の力で削られ、少しずつ下流に流れ出ていきます。(その後、大雨が降ると再び②のように大きく積もって貯まります。)
透過型砂防堰堤が土石流をとらえる働き

① 川(渓流)ではいつも、水と一緒に土砂も流れています。

② 透過型砂防堰堤を設けた場合でも、普段は、水と土砂は同じように下流に流れていきます。

③ 大雨が降り土石流が発生したとき、大きな岩、流木などを含む土砂は、堰堤に引っかかり止まります。

④ 堰堤に貯まった岩、土砂や流木は、次の土石流に備えて取り除きます。
不透過型砂防堰堤が土石流をとらえる働き

① 川(渓流)ではいつも、水と一緒に土砂も流れています。

② 不透過型砂防堰堤を設けると、堰堤の上流側に土砂が少しずつ貯まっていきます。
土砂を貯める量を確保するため、取り除くこともあります。

③ 大雨が降り土石流が発生したとき、堰堤は大きな岩や流木などを含む土砂を貯め、下流への被害を防ぎます。

④ 堰堤に貯まった岩、土砂や流木は、次の土石流に備えて取り除きます。