羽越水害50年記念事業(荒川水系)
『語り継げ! 羽越水害子に孫に』
関川村における被害
8月28日は、朝から雨は小降りでした。
午前11時すぎ頃から、大石川の農業用水取り入れ口である大堰の破堤と荒川の増水が心配されはじめました。
午後1時近くには、雨が激しくなり、村内全河川の危険箇所の水防警戒が発令されました。
特に荒川は、普通警戒水位190センチ、危険水位240センチですが、すでに250センチを記録し、逐次その水量が増しているところでした。
午後2時の時点で水位292センチを超えたため、消防団長は一般の水防協力者にも要請し、村内中小河川36カ所にわたって、積上袋を中心とした水防作業を展開しました。
午後3時にいったん水位は下がりましたが、再び土砂降りとなったことから水位は320センチと急激に増水、六本杉付近の住民に対して避難命令が発令されました。
雨は激しいままで、夜間になっても降りやまず、午後4時20分に蔵田島付近の堤防が約100メートルにわたって決壊したのをはじめに、その後も各所で堤防が決壊、大量の泥水が村を襲いました。
国道113号線は、各所で交通不能となり、米坂線も運行不能。
村内では数多くの集落が孤立し、山腹に面した地域では土石流が発生、住宅・農地・公共施設などが甚大な被害を受けました。
出水は、通常考えられる雨量とは異なる、想像がつかないほどの雨量の影響であり、加えて荒川上流にある発電所ダムの湛水とともに鉄砲水となって流れたため、全村が激流と化し全く収集がつかない大洪水となってしまったのです。
村内で犠牲になった人々は、あわせて34名。荒川本流沿いで19名と多く、大石川9名、沼川・幾地川・女川各1名でした。
死者・行方不明者 | 34名 | 住家半壊 | 494棟 |
負傷者 | 5名 | 床上浸水 | 358棟 |
住家流失 | 144棟 | 床下浸水 | 243棟 |
住家全壊 | 227棟 |
参考・出典:関川村ホームページ,8.28水害の関川,関川村史 通史編
被害の様子 【関川村】









