重要水防箇所
水防活動とは
人命と財産を災害から守り、被害を最小限に抑えるために、洪水時は堤防などを巡視し、災害発生の危険性がある箇所では水防活動を行うことが重要です。
ここでは、洪水時に発生が予想される減少と、それに対する水防工法を紹介します。
- 越水
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増水した川の水が堤防の高さを越えて外部にあふれ出す状態が越水です。
このことによって、あふれた水が住宅地や田畑に流れ込んだり、堤防の裏側(住宅や町・駅・学校等がある側)が削られ破堤の原因にもなります。 - 対応する水防工法
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・積み土のう工
堤防の上に土のうを積み上げて、水が堤防を越えるのを防ぐ工法です。
水防工法の基本ともいえる工法で、ひとつの土のうには、20〜30kgの土や砂が詰められます。
土のうはさまざまな工法に使用されています。
- 漏水
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堤防や堤防下の土質の弱い所が増水のため、水圧によって堤防の裏側に吹き出してくる状態が漏水です。
そのまま放っておくと、堤防の中に水道(みずみち)が広がり、破堤の原因になります。
特に構造物と堤防との取付け部は注意が必要です。 - 対応する水防工法
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・月の輪工
堤防の裏側に水が漏れ出したとき、半円形に土のうを積んで、水漏れが拡大するのを防ぎます。
- き裂
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増水のとき、川の水圧や雨水などで堤防にヒビが入る状態がき裂です。
き裂は水の浸透などによってひろがり、破堤の原因になります。 - 対応する水防工法
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水の流で堤防が削り取られたり、水が漏れたりしないように、防水シートを張って堤防を守ります。
- 洗掘
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激しい川の流れやその流れが運ぶ岩などによって、堤防の川側の土が削りとられる状態が洗掘です。
洗掘がすすむと破堤の原因となります。 - 対応する水防工法
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・木流し工
水の流れが急なとき、枝葉のよく繁った木を川に流し、水の勢いをゆるやかにして堤防が洗掘されるのを防ぎます。