国土交通省北陸地方整備局信濃川下流河川事務所 やすらぎのしなのがわ

総合学習中にあった質問と回答

植物・生物に関するもの

Q1
浄化センターなどで川の水をきれいにしているのになぜ魚が死んだりするのか。
A.
 水質調査の結果によると、生物に対する有害物質は検出されておりません。毒物などと関係なく、希な現象ではありますが、水中の微生物等が大量に発生して魚が死んでしまうことがあります。
Q2
関屋分水の水質はどんな生物が住めるのか
A.
 河川水辺の国勢調査(魚類)を5年毎に行っておりますが、関屋分水で確認できた魚類は17種類、甲殻類は4種類確認できました。
・回遊魚(2種)→カワヤツメ・マルタ
・淡水魚(10種)→コイ・ゲンゴロウブナ・ギンブナ・タイリクバラタナゴ・オイカワ・モツゴ・ビワヒガイ・ニゴイ・スゴモロコ・ギギ
・汽水魚(5種)→スズキ・ヒイラギ・メナダ・マハゼ・ヌマチチブ
・甲殻類(4種)→テナガエビ・ミゾレヌマエビ・クロベンケイガニ・モクズガニ
Q3
関屋分水に来る鳥(水鳥)は何種類ですか。
A.
 河川水辺の国勢調査(鳥類)を5年毎に行っておりますが、関屋分水で確認できた水鳥の種類は4種類です。(カルガモ・カワウ・マガモ・コガモ)
 その他(スズメ・ハト・ツバメ・ウミネコ・オオヨシキリ)も確認できました。
Q4
魚の棲みやすい環境はどんなですか?
A.
 水質が良く自然に近い環境が良いのではないでしょうか。コンクリートで固められた用水路の様なところでは魚も生息しずらいと思います。
 平成9年には「河川法」が改正され、治水工事において環境保護を取り入れた計画施工等の事が新たに追加されたこともあり、当事務所でも、伝統工法である粗朶沈床を用いて水生生物に配慮したり、多自然型による工事等を行っております。

(例)伝統工法 粗朶沈床(そだちんしょう) イメージ図
粗朶沈床
Q5
以前は鳥屋野潟に生息していたが、現在確認されない魚類はなんですか?
A.
 昭和20年代頃までは栗ノ木川を通じて海からも魚が遡上していたそうです。
 ボラ・ヤツメウナギ・サクラマス・白魚等です。しかし栗ノ木排水機場が完成し淡水化すると、それらの魚類は鳥屋野潟で確認する事がなくなったそうです。
 現在確認されている、鳥屋野潟の生物等は下図のとおりです。
鳥屋野潟の自然
 鳥屋野潟の主な生物
動物(どうぶつ) 無脊椎(むせきつい)動物(どうぶつ) 節足(せっそく)動物(どうぶつ) 甲殻類(こうかくるい) アメリカザリガニ
昆虫類(こんちゅうるい) アキアカネ・オオイトトンボ・ギンヤンマ・クロイトトンボ
シオカラトンボ・セスジイトトンボ・ノシメトンボ
モンシロチョウ
セスジユスリカ
オオミズスマシ・ツブゲンゴオロウの一種
アメンボ
軟体動物(なんたいどうぶつ) イシガイ・オオタニシ・カラスガイ・サカマキガイ・マルタニシ
モノアラガイ・ヒラマキミズマイマイ
脊椎(せきつい)動物(どうぶつ) 魚類(ぎょるい) ウグイ・オイカワ・カムルチーギンブナゲンゴロウブナ
ジュズカケハゼ・タイリクバラタナゴタモロコトウヨシノボリ
ドジョウメダカモツゴ・ヨシノボリ
鳥類(ちょうるい) アオサギウミネコ・オオハクチョウ・オオバンオオヨシキリ
オナガガモ・カイツブリカルガモ・カンムリカイツブリ
キンクロハジロ・コアジサシ・コガモ・コサギ・コハクチョウ・スズガモ
ダイサギバン・ヒシクイ・ヒドリガモ・ホシハグロ・マガモ
ミコアイサ・ユリカモメヨシゴイ
植物(しょくぶつ) 水生(すいせい)植物(しょくぶつ) (ちゅう)(すい)植物(しょくぶつ) ウキヤガラ・オモダカガマ・カンガレイ・キショウブ・コウホネ
コナギ・ショウブ・セリ・ドクゼリ・ヒメガマ・マコモ・マツバイ
ミクリ・ミズカヤツリ・ミズワラビ・ヨシ
浮漂(ふひょう)(せい)水生(すいせい)生物(せいぶつ)
及び浮遊(ふゆう)植物(しょくぶつ)
ウキクサ・ホテイアオイ
()(よう)植物(しょくぶつ) オニビシ・ハスヒシ・ヒルムシロ
(ちん)(すい)植物(しょくぶつ) イバラモ・エビモ・クロモ・セキショウモ・トリゲモ・マツモ
ミズオオバコ・ミソハコベ
昔あったもので今は見られない植物:アサザ・オニバス・ヒメビシ・トチカガミ・ヒツジグサ
キクモ・カキツバタ・アオウキクサ・スブタ
太文字の生物名は上のイラストに描かれているものです
Q6
信濃川に生息する生物の数は以前に比べ変化がありますか。
A.
5年に1度、「河川水辺の国勢調査」という生態調査を実施しています。結果は以下のとおりです。(別途 資料有)
魚類 1997年調査44種 2002年調査47種
昆虫類 1995年調査778種 2000年調査1135種
両生・爬虫類 1996年調査13種 2001年調査14種
鳥類 1998年調査61種 2003年調査61種
魚介類 1997年調査15種 2002年調査21種
底生動物 1997年調査89種 2002年調査81種
植物 1999年調査583種 2004年調査560種
昆虫類以外は特に大きな変化はないようです。ただし当事務所管内での確認種数なので全体的には、まだ多くの種類が確認されているかもしれません。
Q7
信濃川には何種類の魚類がいますか。
A.
 国土交通省は5年に1度、全国の主要河川で「河川水辺の国勢調査」という生物調査を定期的に行っています。信濃川下流河川事務所は大河津分水洗堰(あらいぜき)から河口までの区間で調査しています。魚類調査は2002年に実施され47種類が確認されました。
種 名 備考 種 名 備考
1 カワヤツメ 県RDB 25 ドジョウ
2 ウナギ 県RDB 26 ギギ 琵琶湖原産
3 コイ 27 ナマズ
4 コイ(ニシキゴイ) 飼育逸出 28 アカザ 国・県RDB
5 ゲンゴロウブナ 琵琶湖原産 29 ワカサギ 県RDB
6 ギンブナ 30 アユ
7 オオキンブナ 31 サケ
8 ナガブナ 32 メダカ 国・県RDB
9 ヤリタナゴ 33 イトヨ日本海型 県RDB
10 アカヒレタビラ 34 カジカ中卵型 県RDB
11 タイリクバラタナゴ 中国大陸原産 35 スズキ
12 ハス 琵琶湖原産 36 シマイサキ
13 オイカワ 琵琶湖原産 37 ブルーギル 北米原産
14 マルタ 38 オオクチバス(ブラックバス) 北米原産
15 ウケクチウグイ 国・県RDB 39 ヒイラギ
16 ウグイ 40 ボラ
17 モツゴ 琵琶湖原産 41 メナダ
18 ビワヒガイ 琵琶湖原産 42 ウキゴリ
19 タモロコ 琵琶湖原産 43 マハゼ
20 ゼゼラ 琵琶湖原産 44 オオヨシノボリ
21 カマツカ 45 トウヨシノボリ
22 ツチフキ 西南日本 46 ヌマチチブ
23 ニゴイ 47 カムルチー 中国大陸原産
24 スゴモロコ 琵琶湖原産
:数が少なくなってきている希少種 :本来は信濃川に住んでいなかった種
:外国から持ち込まれた種
アカザ
アカザ
イトヨ
イトヨ
ウケクチウグイ
ウケクチウグイ
カワヤツメ
カワヤツメ
ゲンゴロウブナ
ゲンゴロウブナ
ハス
ハス
カムルチー
カムウチー
ブラックバス
ブラックバス
Q8
魚のエサになるものはなんですか。
A.
種類によって違いはありますが、大別すると植物類を食べる種類、他の生物を食べる種類、どちらも食べる雑食性に分ける事ができます。中には生物の血液だけを食する種類もいます。
 主に植物類を食べる魚類のエサとなるもの
 ・水生植物・藻(も)類・水苔(みずごけ)類・水草類・植物の実や種など
 ・主に生物を食べる魚類のエサとなるもの
 ・魚・昆虫・小動物・貝類・エビ類・カニ類・水生生物(川虫等)