はじめに
第1章
新潟県中越地震の概要
選択...
第1節/地震の概要・特性
第2節/一般被害
第2章
北陸地方整備局所管施設
等の被害及び応急復旧状況
選択...
第1節/河川施設
第2節/道路施設
第3節/国営公園
第4節/営繕施設
第5節/電気通信施設
第6節/庁舎・宿舎
第3章
様々な支援の取り組み
選択...
災害調査等に対する支...
第1節/政府現地支援対...
第2節/市町村道の災害...
第3節/市町村の災害復...
第4節/土砂災害危険箇...
第5節/被災者住宅対策...
第6節/下水道の被害調...
第7節/行方不明者の救...
第8節/国営公園施設を...
第9節/災害対策機械に...
第10節/関係機関との連携
第11節/国道291号の復旧
第12節/芋川河川閉塞...
第4章
北陸地方整備局所管施設
等の本復旧及び復興
選択...
第1節/復旧 ・復興に関す...
第2節/河川施設
第3節/道路施設
第4節/営繕施設
第5章
地震発生後の動き
選択...
第1節/災害対策本部・支..
第2節/支部間等応援
第3節/被災地の視察
第6章
地域への情報提供
選択...
第1節/ 災害広報
第2節/ 道路情報
第7章
参考資料
選択...
第1節/災害対応の時系列
第2節/災害対応の課題
第3節/職員の参集状況
第4節/ヘリコプター・災害...
第5節/各種委員会
第6節/復興へ向けた取り...
第7節/中越地震に関する...
国土交通省
北陸地方整備局
第1章 新潟県中越地震の概要
第1節/地震の概要・特性
1.地震発生の概要
2.地震被害の特徴
3.広域交通インフラの寸断と復旧
3
広域交通インフラの寸断と復旧
(1)
広域交通インフラの寸断
地震発生直後、北陸自動車道は柏崎IC〜三条・燕ICの上下線、関越自動車道は上り線で長岡JCT〜湯沢IC、下り線で月夜野IC(群馬県)〜長岡JCTが通行止めとなった。一般国道は、国道8号・17号・116号・117号・252号・291号など、55箇所で通行止めまたは片側交互通行規制を余儀なくされた。また、上越新幹線も脱線事故による運休を含め、一時首都圏との交通網は寸断された。寸断された交運網の状況を図1-1-6、被災状況を写真1-1-9〜10に示す。
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図1-1-6 寸断された交通網(H16.10.26時点)
写真1-1-9 関越自動車道の被災状況
(堀之内IC〜川口IC)
写真1-1-10 上越新幹線の脱線状況
北陸自動車道・関越自動車道は、地震発生から19時間後の翌24日13時には緊急応急復旧を完了し、緊急車両の通行を確保した。地震発生から76時間後の26日には北陸道全線、関越道は一部区間を除き通行止めを解除した。
直轄国道(一般国道8・17・116号)は、地震発生から20時間後には順次通行止めを解除し、2日後の25日未明までにはほとんどの箇所で緊急応急復旧を完了し、緊急車両と被災地域車両の通行を確保。トンネル内崩落の被害を受けた国道17号和南津トンネルの緊急復旧完了により、地震発生から10日目に緊急車両と被災地域車両の全線通行を確保した。
新潟と首都圏を結ぶ道路交通は、関越自動車道が寸断されたものの新潟県内には長野経由の上信越自動車道、福島経由の磐越自動車道の高速道路ネットワークが整備されていたため、この2本の高速道路が関越自動車道の代替機能を発揮した。上信越自動車道は10月29日の日交通量が前年同日の1.4倍に、磐越自動車道は同じく1.6倍にそれぞれ増加した。上越新幹線の全面運転再開は12月28日となったが、この間、首都圏との交通確保のために定期便の無かった新潟空港〜羽田空港に臨時便が1月4日まで運行され、延べ21万人が利用した。また、新幹線の不通区間をカバーするため、高速道路を利用した代替バスも多くの便が運行された。新潟と首都圏を結ぶ高速道路ネットワークを図1-1-7、新潟と首都圏を結ぶ交通インフラ全面復旧までの動きを図1-1-8に示す。
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図1-1-7 高速道路ネットワーク図(上信越道・磐越道交通量変化グラフ)
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図1-1-8 新潟と首都圏を結ぶ交通インフラ全面復旧までの動き