ダム事業概要
ダム事業概要・特徴
宇奈月ダムは、黒部川本川の宇奈月温泉中心街より約500m上流に建設された多目的ダムで高さ97.0m、総貯水容量2,470万m3、有効貯水量1,270万m3の規模をもつ、重力式コンクリートダムで、洪水調節を始め、水道水の供給、発電を行うことを目的とし、黒部川総合開発の一貫をなすものです。
昭和45年度より予備調査を開始し、昭和49年度から実施調査を行い、昭和54年度より建設工事に着手しました。ダム本体工事は昭和62年度に着手し、昭和63年10月には仮排水路トンネルを完成させ、転流開始に伴い本格的にダム基礎掘削を開始しました。平成5年8月に開始したダム堤体コンクリート打設は平成10年9月末に完了し、平成12年2月28日より試験湛水を開始しました。
平成13年3月に宇奈月ダムは完成し、現在はダムの管理や周辺の環境整備、水環境改善事業などを進めています。
洪水調節
ダム地点の計画高水流量6,900m3/sに対し700m3の洪水調節を行います。
水道用水
魚津市をはじめ流域の2市2町に水道用水として1日最大58,000m3を供給します。
発電
新たに関西電力が宇奈月発電所を建設して、最大出力20,000kwの発電を行う他、宇奈月ダム貯水池を逆調整池とする新柳河原発電所において、最大出力41,200kwの発電を行います。
ダムの特徴
補償
水没地の家屋補償はありませんが、補償工事として黒部渓谷鉄道の一部付替え、宇奈月温泉引湯管の付替え、特殊補償として柳河原発電所の移設(落差減)などがあり、黒部渓谷鉄道の一部付替えは昭和63年4月、柳河原発電所の移設補償は平成6年2月に完了しました。
技術
宇奈月ダムは、計画高水量が大きいため大型放流施設必要になる他、流入土砂量も大きいため、直轄ダムでは始めてとなる土砂を排出する排砂設備を設置しています。
環境
ダム工事箇所は、宇奈月温泉街に近接しており、騒音、振動、交通対策、景観等に配慮した施工を行いました。
貯水池 | |
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集水面積 | 617.5km2 |
湛水面積 | 0.875km2 |
湛水延長 | 5.0km |
サーチャージ水位 | EL 260.0m |
常時満水位 | EL 245.0m |
洪水期制限水位 | EL 242.0m |
最低水位 | EL 220.0m |
総貯水容量 | 24,700,000m3 |
有効貯水量 | 12,700,000m3 |
堆砂調節容量 | 12,000,000m3 |
洪水調節容量 | 11,200,000m3 |
ダム式発電容量 | 洪水期500,000m3 非洪水期500,000m3 |
水道水容量 | 洪水期1,000,000m3 非洪水期1,250,000m3 |
基本高水流量 | 6,900m3/s |
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計画最大放流量 | 6,200m3/s |
調節流量 | 700m3/s |
ダム | |
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形式 | 重力式コンクリートダム |
堤頂標高 | EL 262.0m |
堤高 | 97.0m |
堤頂長 | 190.0m |
堤頂幅 | 6.0m |
堤体積 | 510,000m3 |
堤体法勾配 | 上流面1:0 フィレット1:0.3 下流面1:0.8 |
放流設備 | |
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クレストゲート | 巾15.0m×高3.0m×2門 |
常用洪水吐 | 巾5.0m×高8.22m×2門 |
排砂設備 | 巾5.0m×高6.0m×2門 |