私たちは、歩行者・自転車・クルマのそれぞれが
安全に安心して通行できる道路空間の創出を目指しています。

過去の協議会開催状況

自転車施策のあゆみ

金沢の自転車施策は、これまで大きな災害や戦災を免れてきた城下町特有の狭い道路空間を活かし、「歩行者・自転車・クルマのそれぞれが、安全に安心して通行できる“人中心”の道路交通環境の創出」を基本理念として進められてきました。この10年のあゆみを「黎明期」・「構築期」・「推進期」の3つの時期にわけて振り返ります。

黎明期　2007－2010年

歩行者を守る視点から自転車通行空間整備に着手し、多様な関係者の連携、合意形成手法を試み確立

2007年度/金沢河川国道事務所: バス専用レーンを活用した「自転車走行指導帯」の整備

旧国道159号（浅野川大橋～東山～山の上間）において、狭い歩道上の歩行者を守るため、自転車が通行すべき「車道の左側端」を車線内に明示した全国初の車道混在型の整備事例。
2008〜2009年度/石川県: 自転車通行環境整備モデル地区における「自転車専用通行帯」の整備

一般県道東金沢停車場線（東金沢駅前～小坂間）において、全国98箇所の「自転車通行環境整備モデル地区」の一つとして整備された県内初の自転車専用通行帯。
2010年度～/金沢市: 「金沢市まちなか自転車利用環境向上計画」の策定と細街路における「自転車走行指導帯」の整備

はしる：自転車通行空間整備（自転車ネットワーク計画）、とめる：駐輪環境整備、つかう：自転車利用促進、まもる：ルール・マナー向上の4本柱からなる計画を策定し、整備を推進。
2010年度～/金沢河川国道事務所・石川県・金沢市・石川県警: 「金沢自転車ネットワーク協議会」の設立と「自転車ネットワーク形成に向けた勉強会」の開催

学識者、道路管理者（国・県・市）、警察（県警、所轄警察署）が連携して意見交換や情報共有を図る「金沢自転車ネットワーク協議会」が設立。また、協議会主催の「自転車ネットワーク形成に向けた勉強会」を継続的に開催。

構築期　2011－2013年

「まちのり」の導入や「ガイドライン」及び「ネットワーク」の策定を通じて、自転車利用環境の基盤を構築

2011年度/金沢市: 金沢市公共レンタサイクル「まちのり」の導入

金沢駅からの二次交通の充実や中心市街地の回遊性向上・賑わい創出を目的に、複数のサイクルポートのどこでも借りられてどこでも返せるシェアサイクル「まちのり」を導入。
2012年度/石川県警: 警察が主体となった「自転車専用通行帯」の整備

石川県警が主体となり、地域住民や学校関係者等を交えたワークショップでの議論を踏まえ、路肩を活用した「自転車専用通行帯」を整備。
2013年度/金沢自転車ネットワーク協議会: 金沢のローカル・ルールを盛り込んだ「金沢自転車通行空間整備ガイドライン」の策定

道路幅員の考え方や路面表示の方法、交差点部の処理方法、側溝の処理等、道路管理者と警察の共通の指針となる金沢版ガイドラインを策定。
2013年度/金沢自転車ネットワーク協議会: 「金沢中心市街地の自転車通行空間整備ネットワーク路線」の策定

市計画で位置づけられた自転車ネットワーク路線を基本に、金沢版ガイドラインに基づく自転車通行空間の整備形態を設定した自転車ネットワーク路線図を作成。

推進期　2014－2017年

まちなかでの実績をもとに、広域的な観点での自転車通行空間整備やルール・マナーの広報・周知等をさらに推進

2014年度～/石川県: 通勤・通学者の多い幹線道路における「自転車走行指導帯」の整備

鉄道駅周辺や高校・大学周辺など、自転車での通勤・通学者が多く幅員の狭い幹線道路（倉部金沢線、窪野々市線、金沢井波線）において「自転車走行指導帯」を整備。
2016年度/金沢自転車ネットワーク協議会: 金沢市内における「広域的な自転車ネットワーク候補路線」の選定

金沢市中心部から概ね半径5km圏内を対象に、自転車の利用ニーズが高い路線や事故の危険性が高い路線等の条件から路線を抽出し、「広域的な自転車ネットワーク候補路線」を選定。
2016年度/金沢自転車ネットワーク協議会: 自転車利用者や自動車ドライバーを対象とした自転車のルール・マナー周知の取り組み

自転車のルールやマナーを広く周知していくための広報活動を展開。
2014年度制定・2017年度改正/金沢市: 「金沢市における自転車の安全な利用の促進に関する条例」の制定・改正

安全で良好な生活環境の確保を目的に、2014年3月に「金沢市における自転車の安全な利用の促進に関する条例」を制定。2017年の条例改正に伴い、自転車損害賠償保険の加入義務化、乗車用ヘルメットの着用努力義務化などを追加。