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大川ダムの建設

最終更新日:2007.04.26

大川ダムの建設

大川ダム

 大川ダムは、会津若松市と下郷町にまたがり建設されたもので、阿賀野川・阿賀川本川において治水・利水を併せ持つ初めての多目的ダムとして、阿賀野川流域の総合開発の一環として計画・建設されました。建設にあたり大川ダムは、ダムサイトの地形・地質に恵まれず、それを克服するために新しい技術(岩盤試験・RCD工法など)の開発や多くの創意工夫によって、昭和63年(1988)4月に完成しました。
大川ダム

大川ダムの機能

 多目的ダムの大川ダムには、以下の7つの機能があります。

(1) ダムの上流で発生した洪水の一部を貯留して、下流の区域における洪水災害を緩和させます。例えば、100年に1回程度の規模で起こる洪水の場合には、3,400m3/sの流量がダムに到達しますが、これを2,600m3/sに減少させて下流に放流します。
(2) 水源を阿賀川に頼る地域への補給や、生態系の維持、水質保全や漁業等、川本来の役割が維持されるようにします。
(3) 会津若松市等に、最大19.7m3/sのかんがい用水を供給します。
(4) 会津若松市等に、27,500m3/日の水道用水を供給します。
(5) 会津若松地区の工場に、72,500m3/日の工業用水を供給します。
(6) 大川ダムの水を大内ダムに揚げて、下郷発電所で最大100万kWの揚水式発電を行います。
(7) 大川ダムの落差を利用して大川発電所で最大21,000kWの発電を行います。
大川ダムと大内ダム
大川ダムと大内ダム
平成14年洪水で流量調節を行う大川ダム
平成14年洪水で流量調節を行う大川ダム
●RCD工法
 「RCD」とは、ダムの建材として用いられるコンクリートを振動ローラーで固めるという意味のRoller Compacted Dam-concreteから取られた名称です。トラックによる超固練りのコンクリートの運搬、ブルドーザーによる敷均、振動目地切り機による目地の造成、振動ローラーによる締固めの一連の施工システムです。
 大川ダムは、岩盤の強度不足を補うため、広範囲な(面積約15,000m2)部分にコンクリートを打設する必要が生じました。このことにより、経済性と工期短縮を目的にコンクリート打設の合理化を図るため、RCD工法が採用されました。約30万m3のコンクリートを冬期間を除き、実質9ヶ月で完了させました。

●大川ダムの洪水調節効果
 大川ダムは、阿賀川本川に立地し、上流の流域面積が大きいため、洪水の流入量が大きいダムです。大川ダムでは、ダム建設中の昭和61年(1986)から平成14年(2002)の間に9回の洪水調節を実施しています。
 平成14年10月1日の台風21号ではダム建設以来最大となる2,423m3/sの流入量を記録しましたが、この時約1,300万m3をダムに貯水して洪水調節を行い、下流の水位を約1.4m分下げて阿賀川の危険水位超過を未然に防ぎました。

その他

  詳細:国土交通省北陸地方整備局阿賀川河川事務所 大川ダム
        ( http://www.hrr.mlit.go.jp/agagawa/agagawa/dam/index.html

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