阿賀川について
阿賀川の歴史-洪水のつめあと-
- 洪水のつめあと
- 治水工事のあしあと
- 主な河川改修事業の経過と概要
会津地方の大災害については、大同元年(806年)の磐梯山破裂から記録が残っています。
主な災害年表
- 推古6年(601年)
- 大雨数月にわたり、河川氾濫して民苦しむこと限りなし。(会津に関して不明)
- 大同元年(806年)2月15日
- 磐梯山破裂、月輪、更科二莊水没、洪水同3年までつづく。更科、更科二莊土地陥没して一湖を生ず。
- 貞観元年(859年)
- 陸奥国洪水あり、民大いに苦しむ。(会津に関係あるか不明)
- 応永26年(1419年)7月28日
- 陸奥・東海の地洪水あり、黒河川今より羽黒下押切りにつき鶴沼ということ塔寺略記にみえる。(塔寺長帳)
- 黒川は黒川城の北側から南側に河道を変えた。(会津旧事雑考)
- 天文5年(1536年)6月28日
- 会津大洪水、白髭洪水という。塔寺・坂下間水深8尺余、蟹川、佐野村を経て日橋川に合す、大川という。岩崎山より橋爪村に至る2里埋没陸地となる。
- 慶長16年(1611年)8年21日
- 会津大地震、日橋川山崎の山崩れ、人家決潰多し。
- 寛永8年(1631年)9月19日
- 9月16日より連日大雨、会津大洪水、次郎水と呼ぶ。山崎再びふさがる。
- 万治3年(1660年)7月23日
- 大雨洪水、猪苗代湖湛水で40ヶ村余り、大川筋で都合57ヶ村水損あり。
- 享保8年(1723年)8月10日
- 寛永8年の次郎水洪水より4尺満水。(1631年の大洪水をしのぐ会津最大級の洪水のようだ)
- 安永6年(1777年)6月23日
- 陸羽、下総洪水、享保8年の大洪水により、所によって満水であるという。大川氾濫最も堪える。
- 明治21年(1888年)7月15日
- 午前7時45分、磐梯山爆裂。
- 明治35年(1902年)9月28日
- 暴風雨大洪水、会津地方明治後最大のものという。(阿賀川改修を行う以前の著大な洪水とみられる)
- 大正2年(1913年)8月27日
- 洪水。(明治35年とともに阿賀川大改修前の被害度を知る著名な大洪水である)
- 大正14年(1925年)8月9日
- 洪水、9日より18日に至る大雨、湯川、せせらぎ川、日橋川氾濫被害甚大。
- 昭和16年(1941年)7月23日
- 台風により広範囲にわたる豪雨で大洪水。
- 降雨規模:204.4mm/2日、被害:家屋流出9棟・家屋浸水973棟。
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阿賀川右岸
水防を行う会津若松市飯寺地区日橋川 冠水した塩川町
- 昭和24年(1949年)8月30日
- キティ台風により出水。
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阿賀川左岸
流出した宮古橋(国道49号)阿賀川右岸
決壊した会津若松市飯寺地区の堤防 - 昭和31年(1956年)7月15日
- 戦後最大の得意な大洪水の状態を示した。水害常襲地に被害が少なかった。
- 昭和33年(1958年)9月25日
- 台風22号により大川、湯川筋被害甚大。
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阿賀川右岸
水防を行う会津若松市上三寄地区冠水した塩川町
- 昭和44年(1969年)8月12日
- 8月1日からの集中豪雨で、只見川筋に大出水をもたらした。
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只見川
柳津町 流失寸前の観月橋只見川
屋根まで水に浸かる柳津町 - 昭和57年(1982年)9月12日
- 台風18号により、降雨があり、大出水となった。
- 降雨規模:144.4mm/2日、被害:一部損壊12棟・床上浸水53棟・床下浸水493棟。
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工事中の大川ダムを洪水が襲う
出水する阿賀川(喜多方市山科地区)
- 昭和61年(1986年)8月4日
- 那須甲子山系を吾妻山系に集中して降雨があった。(この出水で試験湛水中だった大川ダムが洪水調節を行い。効力を発揮した)
- 降雨規模:181.0mm/2日、被害:床上浸水72棟・床下浸水669棟。
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冠水した湯川村
洪水調節中の大川ダム
- 平成元年(1989年)8月6日
- 台風13号により、支川の日橋川流域の吾妻山で豪雨があり、膨大な被害が生じた。
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流出した大倉川橋
- 平成7年(1995年)8月3日
- 停滞前線による会津北部を中心とする降雨により、阿賀川の河道災害、及び流域内の農地、家屋等に被害が発生した。
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床上浸水住宅よりの避難状況(身神川)
- 平成10年(1998年)8月12日~9月16日
- 北関東から東北を中心とする前線及び台風による数次の降雨により、2カ所の緊急復旧災害を含む河道災害及び塩川町の内水被害等を初めとする多大な被害を発生した。9月の台風出水では大川ダム完成後最大の流入量を記録した。
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緊急復旧状況
- 平成14年(2002年)7月10日~7月11日
- 台風6号及び台風に影響された梅雨前線により、出水。大川ダム上流域で平均230mmの雨量を観測した。11日1時には山科水位観測所で警戒水位を超え、8時~10時にかけては、宮古水位観測所並びに山科水位観測所において危険水位にせまる出水。最大流量は山科地点で約3,360m3/sと既往最大流量を観測。
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JR大川橋梁での出水状況
- 平成14年(2002年)10月1日~10月2日
- 台風21号が上陸。前回の台風6号や昭和57年の台風18号に比べ、北上する速度が速かったため、大川ダム上流域平均雨量は少なかったものの、大川ダム地点で最大時間降雨量48mmを記録。大川ダムが管理開始後、最大流入量を記録し、山科においても平成14年度に2度目の3,000m3/sクラスの出水が発生した。
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大門での出水状況
- 平成16年(2004年)7月13日~7月14日
- 梅雨前線の影響により、2004年の7月13日から14日にかけての出水。
山科で最大流量約1600m3/sを観測した。