ほくりく学ぶくん通信
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vol.16 ゆたかな魚沼の自然を学習に生かす
身近な自然を知ることで、環境や防災への意識が高まった
川での実体験を重ね、環境を大切にする想いを養う 南魚沼市立城内小学校
石の下の水生生物を探す
採集した水生生物を観察する
砂防堰堤の見学。「初めて見た」という児童も
水質を調べる。宇多沢川はきれいかな?

身近な自然と改めて向き合う

 城内小学校は近くに清流・宇田沢川が流れていますが、釣りをする一部の子供を除けば川に関心を持たない、遊ばない子供が大半でした。魚沼の豊かな自然を総合学習の題材として生かしたい。地域の自然や生活に関心を持ってほしい。このようなねらいから同小学校4学年では、総合学習「探検!宇田沢川」を継続的に実施してきました。事前に川に何度か出向いて生物探しをするなど、現場での「気づき」によって子供たちの意識はしだいに高まってきました。
 より深く学習を進めるためには専門家によるサポートが欠かせません。同学校では数年前から、「雪国楽校応援隊」による各分野の専門家の派遣を受けてきました。「水生生物調べ」「水質調査」は従来通りの項目で、今年度は川に親しむことを主眼として「川遊び」を項目として加えました。川遊びでは泳いだり魚をとったりと、今の子供たちには目新しいことばかりだったようです。

環境問題に取り組む「窓口」として

 今回の総合学習は、川で「学んだ・遊んだ」で完結するものではなく、環境に重点を置いて実施してきた社会科学習と関連する内容として位置づけられます。今年度の4年生は、水の循環やゴミ問題への取り組みに力を入れてきましたが、身近な自然・環境への視線を欠いていました。考えることが先行して実体験の裏づけが乏しかった環境問題への意識が、総合学習を進めていくことでどのように変わったのでしょうか。子供たちの心には、上下流とつながる川の水を汚さない、ゴミのポイ捨ては環境も景観も悪くする、などの具体的な問題意識が生まれてきたようです。川に愛着を持ち、大切にしたいという意識が、現在学校内で取り組んでいるゴミ減量化作戦や環境ボランティアなどの活動につながっています。今年は活動の成果を魚沼自然塾(湯沢砂防事務所が主催する一般向けの公開講座)で発表して締めくくりとしました。
砂防堰堤の見学。「初めて見た」という児童も
『魚沼自然塾』での発表の様子
 「探検!宇田沢川」は、身の回りの環境問題により真剣に取り組むための「窓口」になったと先生は評価しています。

先生の声
笠原先生
南魚沼市立城内小学校
笠原健児先生
 川での活動は安全面の不安がありますが、多数のスタッフの皆さんのお陰で安心して学習できました。講師の皆さんは各分野の専門家ばかりです。知識・技術が豊富なだけではなく、子供たちの質問攻めにも臨機応変に対応していただき感謝いたします。学校の中だけでは対応しきれない専門的な学習ができ、子供たちのちょっとした疑問がたちまち解消する。こうした点は大きな魅力だと感じました。

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国土交通省北陸地方整備局