ほくりく学ぶくん通信
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vol.12 地域から世界へと広がる視野「みなとの見学会」
「みなと」の仕事、「みなと」の役割、「みなと」を守るために何ができるか学習と体験とを結びつける試み
地域から世界につながる「みなと」を学ぶ

 富山県新湊市立堀岡小学校は、伏木富山港・新湊地区(富山新港)の近くに位置し、歩いて行ける場所に海があります。しかし、浜辺がないため、国際貿易港として重要な港なのですが、子供たちにとってはあまり関わりが深い場所ではありません。
 同小学校では、3年生の社会科学習に伏木富山港を取り上げ、暮らしや文化を支える「みなと」を学習しています。学習を進めるなかで、インターネットで調べたことや家族や地域の方々から聞いたことなどが、子供たちの体験に伴っていないことが先生にとって課題となっていました。そこで、伏木富山港湾事務所が主催で行っている「みなとの見学会」を利用することになりました。見学会では、港の役割や貿易の内容、港内の船について体験して学ぶことができます。
 また、3年生の総合学習では第1学期「地域」をテーマに学習し、第2学期はさらに視野を広げ「世界と友達になろう」というテーマで進めています。今回の学習では、子供たちがこれまで意識していなかった「みなと」が生活と密着した重要な場所であること、「みなと」は世界につながる玄関口であること、そして、地域が貿易を通じて世界とつながっていることなどを学びました。最終的には学習発表会で学習の成果をまとめる予定です。

船に乗って「みなと」をめぐる
 見学会当日は朝から小雨のぱらつく天候でしたが、子供たちは天気の心配よりも船に乗る期待でいっぱいです。乗る船は事務所所有の2隻の監督測量船(海上工事の監督や測量をする船)です。好奇心の塊となった子供たちは、決められた座席にはじっとしていられない様子です。デッキに飛び出してもう1艘の船の友達に呼びかけ、港で働く人にあいさつし、貨物船の巨大さに驚きました。あいにくの雨でしたが全く気にもとめず、カモメを見つけると手を振り、一方でコンテナ船を見つけると「外国に行ってらっしゃい」と大声で叫ぶなど、普段では体験できない船上から見る港に笑顔がいっぱい輝いていました。
 船内では職員によって船の種類、防波堤のはたらき、港内の見どころなどが紹介されました。これまでインターネットを通じた学習などはしてきましたが、現場での専門家による解説は何より説得力のあるものでした。
乗船体験
海の上から何が見える? 身近な場所でもすべてが新鮮に写った乗船体験

 

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国土交通省北陸地方整備局