ほくりく学ぶくん通信
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梯川で川の流れや働きを学ぶ模型実験を開催−石川県・小松市立稚松(ちしょう)小学校の学習に金沢工事事務所が協力−
 石川県小松市にある稚松(ちしょう)小学校では、これまで市内を流れる梯川を総合的な学習の教材として取り上げ、環境や治水、地域の歴史について調べてきました。しかし、今年度の指導要領の改訂に伴い、理科の「流れる水の働き」が5年生の内容に加わったため、総合学習でも梯川の流れの不思議について探るグループができ、学習内容にも幅が広がりました。そこで今回、国土交通省金沢工事事務所の協力のもと、川の流れの動きや治水について学ぶ模型実験学習会が10月9日、梯川河川敷で行われました。
 参加したのは同校の5年生89人。全員が同時に、万遍なく実験が行えるよう、河川敷には畳6枚分の広さを持つ大型模型が3つ設営されました。模型には山、平野、海などが再現され、川がどのように形成されるのか、水流によって侵食や土砂の堆積がどのように起るのかを観察しました。
 さらにこの実験の約1週間後には、梯川を8kmに渡って歩いて実際の様子を観察。上流では実際に川に足を入れて流速の体感学習も行われました。
「当初は自分たちで実験を行うつもりでアドバイスを受けようと連絡しましたが、私たちにノウハウがないこともあり、プロの方に実施していただいてとても助かりました」(小山貴子先生)。
 子どもたちも金沢工事事務所に梯川について質問の電話を活発に行っているほか、地域のお年寄りにも話を聞くなど、この春以降、学習内容に深みが出たと話しています。
設営された模型。この手の実験には専門家の協力が不可欠。「川の仕組みをわかりやすく知ることができた」と子どもたちは歓声を上げながら見入っていた
川に足を浸けて流れを体感した
 
国土交通省北陸地方整備局