信濃川Q&Aミニ知識
信濃川のQ&A
Q.信濃川の源流は?
A.信濃川は関東山地の甲武信ケ岳(標高2,475m)が源流です。
「甲」は甲斐の国、現在の山梨県。「武」は武蔵の国、現在の埼玉県。「信」は信濃の国、現在の長野県を指します。その3つの県にまたがった甲武信ケ岳の西側から信濃川は湧きだしています。
詳しくは こちら をご覧下さい。
Q.信濃川の長さは?
A.全長367km。日本一の長さを誇る大河です。この距離は、新潟駅から上野駅までに相当します。
そのうち、長野県側(千曲川)は約214km、新潟県側(信濃川)は約153kmです。
Q.年間に流れる水の量は?
A.年間に約163億立方メートルで日本一。ちなみに東京ドームは124万立方メートルです。(※東京ドームシティHPより)
第 2位は阿賀野川の約142億立方メートル。
※河川便覧2006より
Q.信濃川の流域面積は?
A.流域面積とは、雨が降って川に流れ込む水が集まる面積のことです。新潟県の面積とほぼ同じ約11,900平方キロメートルです。
Q.信濃川の源流で湧き出た水が日本海へ注ぐまでの時間は?
A.信濃川は、甲武信ヶ岳(標高2,475m)の水源から新潟港の河口までの長さ367kmを流れ下ります。
川の流れの速さは、水かさによっても変わるのですが、信濃川の平常時の流れは概ね人が歩く速さで、この速さで流れ続けると約5日で河口にたどりつくことになります。
なお、増水時の流れは自動車が徐行するくらい速さで、約20時間でたどりつくことになります。
Q.信濃川の名前は、長野県では千曲川、新潟県では信濃川と言うのはなぜでしょうか?
A.正式に長野県側を千曲川、新潟県側を信濃川としたのは、1896年(明治29年)の旧河川法制定による河川指定からですが、その川の下流部(河口)の名前を一般に使っています。
これ以前は新潟県川口町の魚野川合流点より上流を千曲川と称していましたが、当時の置県の状況を鑑みて、地域的に根付いていた信濃川、千曲川という呼称を採用したのものと推測されます。
信濃川は、古くは大きな川という意味で大川(おおかわ)と呼ばれていましたが、その後、長野県の旧称である「信濃」の国から流れてくる川として、信濃川と呼ばれるようになりました。
この「シナノ」の読みは西暦700年頃から用いられていますが、古事記や国造本紀では「科野」と書かれています。
「シナノ」の定義には、様々な説があり、「科の木が生える山国」のほか、「科」という文字が古くは急峻な地形を表す言葉として用いられてたことから、信濃川の名の由来には「山々から流れてくる」という意味が込められているものと思われます。
千曲川はその名のとおり川が千の数ほど曲がっている様子から千曲川と呼ばれるようになりましたが、千曲川の水源地域である長野県川上村の伝説によれば、大昔、高天原に住む神々の間で大きな戦いがあり、このとき流された血潮によってできた川とされており、その血潮があたり一面隈なく流れたようすから「血隈川」と言うようになった、とも伝えられています。
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Q.信濃川のほかにも場所によって名前が変わる川はありますか?
A.多くあるようです。例としては・・・
阿賀野川 : 河口のある新潟県では阿賀野川、上流の福島県では阿賀川です。
阿賀野川河川事務所/阿賀野川の概要のページはこちら
阿賀川河川事務所/阿賀川の概要のページはこちら
紀の川 : 河口のある和歌山県では紀の川、上流の奈良県では吉野川です。
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淀川 : 河口のある大阪府では淀川、京都府では宇治川、滋賀県では瀬田川です。
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富士川: 河口のある静岡県では富士川、山梨県と長野県では釜無川です。
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庄内川: 河口のある愛知県では庄内川、上流の岐阜県では土岐川です。
庄内川河川事務所/土岐川と庄内川のページはこちら
熊野川: 河口のある和歌山県と三重県では熊野川、奈良県では十津川、奈良県の上流部では天ノ川。
紀南河川国道事務所/熊野川/どんな川のページはこちら
江の川: 河口のある島根県では江の川、上流の広島県では可愛川。
三次河川国道事務所/江の川水系についてはこちら
これらのほかにも地域で呼び名が変わる河川は多くあると思われます。