愛本床止め

愛本床止の概要

愛本床止めは、黒部川13.2k+100m付近の愛本狭窄部直下流に位置しており、また、黒部川扇状地の扇頂部に位置することから、黒部川の改修事業上重要な構造物です。昭和44年8月出水で大きな被害を受けた愛本農業用水取水堰が上流に移設したのに伴い、旧施設の基礎部を昭和48年に富山県から建設省が譲り受けて補強を施し、愛本床止め工として維持管理してきました。施設は、床止めケーソン工、側壁、帯工、練り石張り被覆工、築堤護岸工があり、総称して愛本床止め工としています。

昭和57年7月出水により被災して昭和58年から62年にかけて修復されましたが、平成9年5月出水で再び被災し、側壁背面の空洞化、帯工、水叩き等常水路の磨耗、下立護岸前面の河床低下により機能が大きく低下したため平成10年3月に大改修に着手し、平成11年4月に完成しました。

愛本床止の特徴

黒部川は洪水と同時に転石等が流れ、帯工などの磨耗が激しいので、磨耗防止の弾性板で補強しています。
また、床止下流の洗掘を防ぐため、水叩きにレールを敷き磨耗を防ぎ、60tプレキャストブロック護床工を設置しています。


①.60tプレキャストブロック

②.レール敷き水叩き

③.帯工弾性板補強

愛本床止平面図