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最高水位・流量(杭瀬下・小市・立ヶ花における最高水位および流量)
項目 千曲川・杭瀬下地点 犀川・小市地点 千曲川・立ヶ花地点
最高水位 3.90m 3.10m 11.13m
最大流量 3,182m3/s 3.849m3/s 7,440m3/s
生起日時 9月28日23時 9月29日0時 9月29日5時
※水位:杭瀬下・小市・立ヶ花観測所水位流量成果(北陸地方整備局) 流量:流量年表((社)日本河川協会)  

被害状況

床上浸水(戸) 3,891
床下浸水(戸) 2,693
農地浸水(ha) 8,316
宅地浸水(ha) 1,004
一般資産等被害(千円) 27,420,000
出典:水害統計(建設省河川局)

被害概況
 台風第10号によって破堤した飯山市戸狩(左岸)、柏尾(右岸)は、千曲川最下流端の長野・新潟県境から僅か25.5km上流に位置し、約3km上流には、前年の昭和57年9月台風18号出水により破堤した右支川樽川が合流している。
 今出水において、戸狩・柏尾・飯山地区で6箇所。延長2,067mにわたり越水が生じ、戸狩地区で2箇所、柏尾地区で1箇所が破堤した。

トピックス
[千曲川の破堤]
 9月28日23時00分 飯山市木島地区の住民に避難命令が発令される。
 9月29日 3時00分 土のう積み中の水防団に退去命令が発令される。
   〃    5時00分 立ヶ花観測所で最高水位11.13mを記録する。
   〃    6時50分 柏尾橋上流右岸の柏尾堤防で越水始まる。
   〃    6時53分 柏尾橋上流右岸の柏尾堤防で幅約20m決壊。
   〃    8時08分 千曲川左岸の戸狩堤防の柏尾橋から広井川水門間の各所で越水。
   〃    8時20分 千曲川左岸の戸狩堤防で決壊始まる。
   〃    8時53分 千曲川左岸の戸狩堤防で広井川合流点付近及び柏尾橋直上流で
の2箇所で破堤し、濁流が津波のように流入する。
 破堤による被害は、背後地の飯山市で浸水面積660ha、床上浸水を含む浸水家屋数は約600戸におよび、被害総額は推定56億円であった。幸いにも、飯山市が前夜から避難を呼びかけていたため、付近の住民の多くは事前に避難しており、人命被害はなかった。
(「千曲川洪水報告書」千曲川工事事務所)
 
ハイドログラフ(9月27日〜30日の水位および時間雨量変化グラフ)