TOPへ戻る 下新川海岸植栽区位置図 植生ガイドラインで使われる植物 守ろう!美しい下新川海岸
 
下新川海岸の植生群〜植生ガイドラインで使われる植物〜
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コウボウムギ写真
コウボウムギ
  カヤツリグサ科スゲ属
海岸の砂地に多い多年草で、北海道(西海岸)から沖縄にかけて分布する。富山県の海岸でもよくみられる。根茎はやや太く、長く伸びる。茎は太く、高さ10〜20cm。4〜6月に小さく密生した穂をつける。別名フデクサ。茎の基部にある暗褐色の古い葉鞘の繊維を筆にした。
アキグミ写真
アキグミ
  グミ科グミ属
富山県の扇状地河川敷の代表的植生で、急流河川を指標する植物である。高さ1〜2mの低木で、主幹は立ち上がらず、多く分枝して、不整な樹形をつくる。春に開花し、果実は秋に赤く熟して食べられる。海岸付近にも自生し、耐潮性は強く、飛砂防止に植栽される。雪圧に強く耐寒性があり、植栽土壌を選ばない。
トベラ写真
トベラ
  トベラ科トベラ属
温暖地の海岸に自生する常緑低木で、富山県では虻ケ島に自生する。横に張った樹形となる。秋に赤い実がはじけてついているのが目立ち、野鳥がよく食べる。あまり土壌を選ばず、潮風や大気汚染にも強い。ただし、排水がよく腐食性の土壌の方がよく育つ。萌芽力は強くなく、強い剪定は避け、枯れ枝を取る程度にする。
マルバノシャリンバイ写真
マルバノシャリンバイ
  バラ科シャリンバイ属
シャリンバイの変種で、最も耐寒性が強く、日本海側は山形県温海町が北限であるが、富山県には自生しない。海岸の砂地に生育する高さ2m内外の常緑低木で、半球形の樹形となる。春にはウメのような白い小さな花をつけ、秋には実が黒く熟する。耐潮性と耐寒性に優れ、大気汚染にも強い。日当りのよい場所であれば、土壌は問わない。成長は遅く萌芽力はないので、剪定は行わない方がよい。
タブノキ写真
タブノキ
  クスノキ科タブノキ属
常緑広葉樹の代表種。自然樹形が美しく、紅橙色の芽出しも特徴的である。クスノキの高木としては寒さに強く、日本海側では、山形県まで分布し、富山県内では朝日町宮崎と氷見市の海岸に原生林が残されている。宮崎の樹叢は県の天然記念物に指定されている。また入善町のサワスギ林にも整備される前にはタブノキの混生がみられた。耐潮性・耐寒性に優れ、海岸地方では防潮・防風林としても利用する。やや陰樹的性質で、幼樹はかなりの日陰でも生育できる。深根性のため移植はやや困難で、また樹皮が剥がれやすいために移植には注意が必要である。
ヤブツバキ写真
ヤブツバキ
  ツバキ科ツバキ属
暖帯林の代表的な構成樹種であるが、青森県(日本海側では秋田県)まで分布がある。寒さに強く、海岸沿いによく分布し、潮風にも強い。数多くあるツバキの園芸品種の原種である。陰樹で成木、幼木とも耐陰性は強いが、植栽する場合は向陽地でもよく育つ。肥沃でやや湿潤な土壌が適する。黒部川左岸の荒俣地内に残る「村椿」の地名はヤブツバキの群生地を示す「群れ椿」から転化したものである。
ハマボウフウ写真
ハマボウフウ
  セリ科ハマボウフウ属
海岸の砂地に生育する多年草で、北海道から沖縄まで分布する。かつては越湖浜、荒俣海岸に多く自生していたが、海岸侵食や周辺の開発のため生育地が減少し、現在は保護されている。高さ5〜30cm。初夏にセリ科特有の複散型花序の白い花をつける。
ハマエンドウ写真
ハマエンドウ
  マメ科レリンソウ属
海岸、まれに川原などの砂地に生育する多年草で、北海道、本州の日本海側にみられる。茎は斜上し、下部は長くはい、長さ1mに達する。4〜7月に、始め赤く、後に青紫色にかわる花をつける。和名は浜のエンドウの意味であるが、エンドウよりもスイートピーに近い。
ハマダイコン写真
ハマダイコン
  アブラナ科ダイコン属
海岸の砂地に生育する越年章で、海岸植生の中でも背後地の植生である。ダイコンの野性化したものともいわれ、富山県にも広く分布する。茎は高さ40〜60cmになり、枝を分ける。葉は羽上に分岐し、長さ5〜20cmである。4〜6月に淡紫色の花をつける。
ハマゴウ写真
ハマゴウ
  クマツヅラ科ハマゴウ属
海岸の砂地に育つ低木で富山県の海岸にも多く分布する。主幹が砂に埋り、小枝が10cm程出て低木林を造ることが多い。枝は10mあまりも砂地をはい、砂に埋って小枝を伸ばす。盛夏に青紫の花をつける。風衝に強く、やせ地でも生育でき、雪にも強い。自生地の状況から見て排水・通気性の良好な土壌で、よく日の当る場所がよい。
ハマナス写真
ハマナス
  バラ科バラ属
海岸の砂丘に自生するバラの一種。鳥取県まで分布し、かつては富山県の海岸にも群生地が多く見られた。特に黒部市石田浜の群落は黒部市の天然記念物に指定されていた。造園・緑化に広く利用されている。やせ地でも育ち、潮風にも強く、雪にも極めて強い。土壌の良好なところでは、1.5mくらいになり、夏の初めにピンクの大きな花をつける。白花等の品種もある。根が荒く、葉が出てから移すのは困難で、開葉前に移植するか、ポット苗を用いるのがよい。やせ地、乾燥地、砂地どこでも育つが、固く締め固められた土や粘土のところでは、生育不良となる。
ハマヒルガオ写真
ハマヒルガオ
  ヒルガオ科ヒルガオ属
海岸の砂地にはえる多年草で、北海道から沖縄にかけて分布する。以前は下新川海岸に広く生育していたが、今は局地的に生育している。茎は無毛で、砂上をはう。発達した地下茎で群生する。5〜6月に淡紅色の花をつける。