大石ダムの自然


大石ダムの不思議・グリーンベルト

写真:水のへった湖岸に植物が生える
大石ダムのグリーンベルト

大石ダムでは、6月16日から9月30日までの期間(洪水期)、洪水に備えておおいし湖の水位を約30m低下させます。水が少なくなったダム湖の両岸は普通、地面の土がむきだしになり茶色に見えます。しかし、大石ダムでは、植物が生え、ダム湖にグリーンベルトが出現します。(7月くらいまでは他のダムと同じように茶色の地肌が見られます。)これは、全国的に非常に珍しい現象で注目を集めています。

また、グリーンベルトに生息しているコオロギは、ダム湖の水位変化に生活史を合わせており、水中を卵で越冬し、翌年水位が低下してから幼虫となり、9月末までに成虫となり繁殖を迎え一生を終えています。ダム周辺のコオロギと比べ、生育期間が短いため個体の大きさは小さく、札幌に生息している物と同じくらいの大きさです。

図:植物の生える様子
10月初旬から翌年の6月中旬
水深30m地点で種の状態で生きています。
6月中旬
水が引くと、種は急いで発芽します。
7月~8月頃
ダム湖の側面を草花が彩ります。
9月中旬
種を落とします。