■地域の現状と課題
① 混雑による日常生活への影響
- 高岡インター入口交差点は、国道8号と能越自動車道、(主)高岡環状線の主要幹線道路が接続し、交通が集中しやすく、著しい混雑が発生。
- 高岡市を通過する国道 8号は、日交通量が 36,000台、朝夕のピーク時を中心に渋滞が発生し、日常生活における交通の円滑性が阻害。
- 四屋~高岡インター入口交差点間は沿道出入りや渋滞に起因した追突事故も多く、主要渋滞箇所、事故危険区間が連続して存在。
■国道8号の渋滞状況
(高岡インター入口交差点付近)

■主要渋滞箇所・事故危険区間

出典:道路交通調査(H30.10)
H27全国道路・街路交通情勢調査
② 円滑な物流が阻害
- 高岡市北部には伏木富山港が立地し、総輸入金額の約3割をアルミ関連原材料が占めている。
- 国道8号沿線には、全国トップシェアの企業をはじめ、主要なアルミ関連工場が立地し、原材料及び製品の輸送経路として利用。
- 国道8号の混雑により、円滑な物流が阻害。
■アルミ関連工場の物流経路

出典:商用車プローブデータ(H29.10)
企業ヒアリング(H30.9)
■伏木富山港の輸入金額内訳

出典:大阪税関伏木税関支署(H27)
■期待される整備効果
① 走行時間の短縮
- 高岡市の市街地内は、主要渋滞箇所が集中するエリアとなっており、慢性的な速度低下が発生しています。
- 六家立体の整備により、国道8号や高岡市街地から(主)高岡環状線へ交通が転換することにより、国道8号四屋~高岡インター入口交差点の旅行速度が 5km/h 向上するとともに、年間約21万人・時間の渋滞損失時間削減が見込まれます。
■高岡市中心部東西交通の主な利用経路


出典:整備なし⇒H27現況交通量推計値
整備あり⇒R22将来交通量推計値
■国道8号の旅行速度

評価区間:国道8号四屋~高岡インター入口交差点
出典:整備なし⇒プローブデータ(R4.9-11)
整備あり⇒R22将来交通量推計値
■国道8号の渋滞損失時間

評価区間:国道8号四屋~高岡インター入口交差点
出典:整備なし⇒プローブデータ(R4.9-11)
整備あり⇒R22将来交通量推計値
② 主要な観光地および新幹線駅へのアクセス向上
- 高岡市では、北陸新幹線新高岡駅を軸として、県西部地域や飛騨・能登地域と連携した観光誘客を推進されています。歴史・文化資源や伝統産業を活かした産業観光等のPRにより、観光地としての認知度向上施策を展開されています。
- 六家立体の整備により、能越道~新高岡駅間のアクセス機能の強化や市内の混雑緩和による走行性や安全性向上が図られ、高岡市の観光振興を支援します。
■高岡市の主要観光地と周遊観光イメージ

出典:近世高岡の文化遺産群(H19.12)
高岡産業観光ガイド

① 高岡古城公園


② 高岡大仏


③ 国宝 瑞龍寺


④ 国宝 勝興寺


■高岡市における観光客数の推移と将来目標

出典:高岡市統計書,高岡市観光振興ビジョン(R3.3)

出典:高岡市産業振興部観光交流課ヒアリング(R5.7)
③ 地域産業の活性化・物流効率化
- 富山県の基幹産業の一つであるアルミ産業は、高岡市及び射水市が県全体の約5割を占めており、アルミ関連企業が伏木富山港(新湊地区)や国道8号沿線に集積しています。
- 富山県では、アルミコンソーシアムを立ち上げ、産官学連携による循環型アルミ産業の形成を推進しています。
- 六家立体の整備による国道8号の混雑緩和により物流効率化が図られ、アルミ産業の更なる発展を支援します。
■富山県の工業製品出荷額に占める金属・非金属製品の市町村割合

出典:令和3年経済センサス活動調査(製造業)
■富山県アルミコンソーシアムの取組概要

出典:アルミコンソーシアムHPの内容から整理
■アルミ製品の原材料・形材料等の輸送経路

出典:富山県商工企画課ヒアリング(R5.7)
富山アルミ産業協会HP