①日常生活圏の各市町間の連携が強化
- 入善黒部バイパスの整備により、魚津市役所⇔黒部市役所、魚津市役所⇔入善町役場間の所要時間がそれぞれ短縮することから、各都市間の通勤通学等の利便性が向上します。
■市町間の走行経路と所要時間



出典:現況⇒H27道路交通センサスの昼間12時間旅行速度
整備あり⇒R12年将来推計値を用いて算出
②交通事故の減少
- 入善黒部バイパスの整備により、通過交通や大型車がバイパスに転換することで、旧国道8号(県道魚津入善線)においては安全な走行環境が確保されるとともに年間約66件の死傷事故件数の削減が期待されます。
■3市町の死傷事故件数


出典:R12年将来推計値を用いて算出
③国際拠点港湾(伏木富山港)へのアクセス向上
- 国際拠点港湾伏木富山港は、富山県を含む北陸地域、ひいては環日本海圏の交易拠点として重要な役割を担っています。
- 入善黒部バイパスの整備により、入善町や黒部市の工業施設から国際拠点港湾伏木富山港へのアクセス性の向上が期待されます。
■入善町~伏木富山港(富山地区)間の走行経路と所要時間


出典:現況⇒H27道路交通センサスの昼間12時間旅行速度
整備あり⇒R12年将来推計値を用いて算出
④地域産業の活性化・物流効率化
- 黒部市は、製造業を中心とした第2次産業の就業者割合が富山県平均よりも高く、入善黒部バイパスの事業区間周辺には工業施設が多く立地しています。
- また、大規模小売店舗、黒部市総合公園やまちなか交流施設うるおい館など、文化活動拠点施設も多く立地しています。
- 入善黒部バイパスの整備により、各産業拠点へのアクセス性が向上し、物流効率化及び文化活動の支援が期待されます。
■主要工業施設・文化施設・大規模小売店舗の立地状況

※R6.1末時点
■富山県と黒部市の産業別就業者数比率

出典:R2国勢調査
■事業区間周辺の工業施設

【業務概要】
- 明治15年創業の日本の紡績業界の名門として、国内外に複数の製造拠点工場を持っています。
- 高級エジプト綿、スーダン綿を使った高級糸、複合重層糸やポリエステル綿混糸を生産しています。
- 海外売上高が全体の約2割を占めています。

【業務概要】
- 国内外に複数の製造拠点工場を持つ住宅建材・ビル建材の主要企業です。
- 黒部市内に3製造所を擁し、製造と技術の中核拠点としての役割を担っています。
- 東日本大震災の影響で本社機能の一部を黒部市に移転しました。
⑤主要な観光地へのアクセス向上
- 事業区間沿線の市町村を含む新川広域圏は、富山湾・黒部峡谷・越中にいかわ観光圏を形成しており、入善黒部バイパスは、観光圏整備計画のなかで観光交流推進のための事業に位置付けられています。
- 事業区間周辺には多くの観光地や産業観光施設が立地し、入善黒部バイパスの整備により、主要観光地へのアクセス性や回遊性の向上が期待されます。
■越中にいかわ観光圏における主要観光地・産業観光地の立地状況図

■越中にいかわ観光圏の主要観光地(抜粋)
①黒部峡谷

②宇奈月温泉

③宇奈月麦酒館

④黒部宇奈月温泉駅

⑤黒部市総合公園

⑥魚の駅「生地」

⑦道の駅「KOKOくろべ」

⑧海の駅「蜃気楼」


■越中にいかわ観光圏の産業観光施設
- 事業区間周辺には、歴史的・文化的に価値のある工場や機械などの産業文化財や産業製品を通じて、ものづくりの心に触れることを目的とした産業観光施設が立地しています。
①アサヒ飲料


国内飲料事業を行う「アサヒ飲料株式会社」の工場です。工場見学も行われており、お店に並んでいる缶コーヒーが、どのようにしてできているか、各工程をガイドが詳しく説明します。
②YKKセンターパーク


世界71の国と地域で事業を展開しているYKKグループは、黒部事業所の一部をYKKセンターパークとして一般に開放しています。丸屋根展示館ではファスナーや窓の仕組みと歴史、創業者・吉田忠雄の経営理念や生涯について分かりやすく紹介しています。
⑥救急医療施設へのアクセス向上
- 黒部市にある黒部市民病院は、富山県東部地域の第2.5次医療施設※として、新川地域救急センターや周産期母子センター、災害拠点病院としての機能を有しています。
- 黒部市民病院周辺の黒部市及び入善町、魚津市では、救急搬送件数が増加傾向にあります。入善黒部バイパスの整備により、黒部市民病院までの搬送時間が短縮され、救命率の向上に寄与することが期待されます。
■黒部市民病院へのアクセスルートと所要時間

【魚津市消防本部~黒部市民病院の所要時間】

出典:現況⇒H27道路交通センサスの昼間12時間旅行速度
整備あり⇒R12年将来推計値を用いて算出

出典:現況⇒H27道路交通センサスの昼間12時間旅行速度
整備あり⇒R12年将来推計値を用いて算出
■参考)富山県第2.5次救急医療機関
富山県第2.5次救急医療機関の指定を受け、脳卒中、急性冠症候群、頭部外傷患者や複数科にわたる重症者を受け入れています。救急患者は年12,000人、うち救急搬送は年約2,700件です。手術室7室、集中治療棟33床、第1種高気圧酸素治療室を有し、急性期医療、急性期リハビリテーション、安定化後の転院調整を行います。災害拠点病院の指定を受け、医療者派遣機能(DMAT)と、ヘリ患者受け入れや施設間搬送を平時から行い、災害時に備えています。

【指定医療機関】
- 救急告示病院
- 地域救命センター(2.5次)
- 病院群輪番制病院(2次救急)
- 新川医療圏小児急患センター
- 下新川一次急患センター
- 地域周産期母子医療センター
- 地域災害医療センター(災害拠点病院)
- DMAT指定医療機関(富山県DMAT)