常願寺川流域の安全を守るために
富山県中新川郡(なかにいかわぐん)立山町は豊かな自然に恵まれ、観光客も多い土地です。そんな美しい景色の中で、実は今も、自然との厳しい闘いが行われています。
立山を流れる常願寺川は日本有数の急流河川で、その上流に位置する立山カルデラは、火山堆積物でできた非常にもろい地質です。そのため、1858(安政5)年にマグニチュード7.1の大地震が発生したときは、約4億m3もの土砂が崩壊し、その一部が土石流となって流れ込む大災害となりました。今も約2億m3(富山平野全体を平均約2mの厚さでおおうほどの量)の土砂が不安定な状態でカルデラ内に残っているといわれており、大雨が降ればまた土石流が発生する恐れがあります。それを防ぐのが「砂防工事(さぼうこうじ)」です。
今回は、学校の前を常願寺川が流れているという立山町の小学生14名が砂防工事の現場を訪れました。いつも身近な常願寺川の、違った一面を見ることができたでしょうか。 |