ほくりく学ぶくん通信
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vol.14 「雪国」上越の生活を支える仕事を知る
道路維持や災害対策のために働く人たちと接する
「まず、身近な施設の見学を入り口にして」

 上越市立富岡小学校の4年生の生徒は、地域の「環境」をテーマに総合学習を進めていました。「環境」に着目することで、自分たちの住む上越地域への意識を高めていくのが学習の目標です。先ず、校区を歩いてのゴミ調べ、さらにクリーンセンターやリサイクル工場、近郊の大型店舗の見学も実施しました。「環境」をテーマとして学習を進める過程で、高田河川国道事務所から除雪機械の出動式を含め、道路施設見学会への参加案内を受けたことをきっかけにして「除雪」を通じた「地域環境の維持」という側面からの学習にも取り組みました。
 担当された山田先生は、「まず、雪国の子供として、雪にかかわる仕事を知り、地域環境を維持・改善する人々の努力や苦労を知ってほしい」と考えたのです。また、「子供たちは、毎日通学する富岡小学校の近くにある施設がどんな仕事をしているのか、全く知りませんでした」から、まず、その身近な施設でどんな仕事が行われているのかを知る見学会からスタートしました。

「触れて、見て、体験して、知る除雪機械」
 見学会は「上越除雪ステーション・上越防災支援センター」で行われました。
 案内役を務めた高田河川国道事務所からは、道路管理や除雪の仕事を紹介する資料やパンフレットが配布され、除雪機械への「体験試乗」も行われました。運転席に乗り込む子供たちからは、見慣れない機械のボタン、レバーやハンドルの働きなど、次々と質問が飛び出します。また、大きな除雪機械の運転席からの「死角」体験も行われました。
 まず除雪機の運転席に乗る人と、除雪機の後方で旗を持って待つ人とに分かれました。旗を持った人は遠くから少しずつ除雪機に近づきます。運転席では旗の見えなくなる場所を確認し、その内側が「死角」となることを学びます。
 子供たちは、除雪機械の運転席に乗り込んで「死角」を実際に体験することで、除雪車が道路を利用している人に接近した時の危険の大きさを体感しました。小学校では普段から、雪道での除雪機械や一般車には十分に気をつけるように呼びかけているそうですが、「今日、身をもって体験したことで、運転者・歩行者ともに注意しなければ事故につながることを理解し、登下校時にこれまで以上に注意するようになるでしょう」と、先生も学習するうえでは、体験することの重要性を強調していました。


橋の上から浮子を落とす
職員による解説。質問にも丁寧に答えた
パックテストで水質調べ
除雪機械の死角を調べる
透視度計をのぞきこむ
全員が体験試乗して除雪機械の働きを確かめた

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国土交通省北陸地方整備局