「水」から何を思い浮かべる? 猪苗代町立千里小学校4年生の総合学習はこんな問いかけから始まりました。水と自分との関わりを問い直す試みです。自然、人体、飲み物、水の性質などいろいろな意見が出ました。身近にある水から「田んぼ」や「川」へと連想を広げていきます。川で遊ぶことの少ない今の子供たちは、川は山から海へ流れていくものだという長さの実感がありません。自分にいま見えている部分だけが「川」なのです。
そこでまず、小学校の近くを流れる長瀬川の川のはじまりを知るために上流の高森川と硫黄川との合流点に行きました。大きな石がゴロゴロする様子に子供たちは驚き、心に深い印象を残したようです。実際に子供たちが川の中に入って見ることで、これまでどれほど自分たちが川について知らなかったかを子供たちは悟ったようだと先生は言います。
次に学習のフィールドを長瀬川の上流から下流に移し、もう一度自分たちの課題探しを行います。このような体験学習での素朴な感動や気づき、驚きは、学習の第1のステップです。最終的には子どもたちが自分で課題を見つけ、その課題を追究し、人に伝え、人と関われる力を身につけることを学習の目標としています。
|