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五辺の水辺の保全に向けた基本方針

五辺の水辺の経緯

■概要

位置
小千谷市高梨・信濃川左岸
面積
約55ha
確認される
動植物
植物242種(H14秋調査)
魚介類:31種(H14春夏秋調査)

■成り立ち

【妙見堰建設前】
この地区は信濃川が山間より扇状地に流れ出る地点であり、堰建設前は河道が安定せず現在よりも広範囲に広がる。また、現在の水辺の位置は水衝部にあたり、水害に悩まされてきた。この頃の名残として水制が水辺に残る。
【妙見堰建設後】
堰建設により、河道が右岸側に瀬替えされ、左岸側の旧河道が残る。旧河道は本川と下流域で接続しており、出水時に水の出入りがある。

■問題点

水循環の不足による水質が悪化し、魚類の斃死が認められた。また外来種(ブラックバス、ハリエンジェ、キシュウスズメノヒエ等)の侵入により、在来種の駆逐、植生の単一化が進む。ゴミのポイ捨て・不法投棄などマナー悪化が目立つ。

五辺の水辺の変化と現状

五辺の水辺の変化と現状

五辺の水辺での持続的な保全に関する基本的な考え方

五辺の水辺は、妙見堰の建設により生まれた空間である。妙見堰により河道は右岸側に瀬替えされ、水衝部であった五辺地区の安全度は上昇した。
同時に水衝部であった左岸側には五辺の水辺が生まれたが、妙見堰下流右岸側の河道により洪水処理が可能であり、五辺の水辺は自然環境の保全、一定の樹木を存置しながら治水上の安全性が担保される箇所である。

信濃川の自然環境は質的に大きく変化しており、高水敷は安定化が進み、中小規模の出水でも冠水するような半安定帯(または遷移帯や湿地と呼ばれる)が減少している中で、五辺の水辺は貴重な空間であり、信濃川において減少している湿地の代償空間として位置づけ、保全することとする。
具体的には以下に示すような取り組みにより、良好な自然環境の保全に努めることとする。

五辺の水辺での持続的な保全への取り組み

■進め方
有識者の助言を尊重しながら協議会の決定に基づき、その方向性を定める。
HP等で幅広くパブリックコメントを受付、その意見にも配慮し、方向性を決定する。
■水質悪化
導水路による流入、および曝気装置により水質対策を行い、その効果を調査する。
■土砂の堆積
湿地保全のための沈砂池整備、導水路形状の工夫により土砂の流入を防ぐ。
堆積した土砂は状況をみて除去する。
■不法投棄
ゴミの不法投棄禁止を呼びかける看板を設置する。
CCTVカメラを設置し、不法投棄の監視を行う。
■自然生態系の質的変化
水際には信濃川において貴重な植物も多く見られることから、その生育に配慮した利用、管理を行う。
中州の樹林はサギのコロニー空間を提供していることを受容し、それに配慮した利用を行う。
ヒシは在来種であるが、異常繁茂などにより水質に悪影響を与えている場合には適切な管理を行う。
沈砂池機能を併せ持つ湿地を造成する。
■外来種対策
キシュウスズメノヒエは水際の在来種を駆逐しているため、部分的除去を行い、その応答を見ながら対応する。
ブラックバスの放流禁止、リリース禁止を呼びかける。
■サギ対策
サギ被害は認めるものの、他地域でコロニーが減少している状況に鑑み、サギのコロニーを地域は受容し、その被害対策は専門家の助言を仰ぎ検討する。
対策検討のために、モニタリングを継続する。
■人為圧対策
散策路、管理用道路を整備することにより、人が入るゾーン、入らないゾーンを明確に分け、人が入ることによる影響を軽減する。
利用者に対し、各種法律、条例、マナーを守った利用を呼びかける。

五辺の水辺の保全への取り組みについてみなさまのご意見をお待ちします。



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