新潟バイパス50周年記念

新潟バイパスの概要

 新潟バイパスは、計画当時に新潟市が終点だった高速道路ネットワーク構想を受け、同市から北、日本海沿岸に抜ける交通が、将来にわたって安全・円滑に通行できるようつくられた高規格なバイパスです。

 1970(昭和45)年12月1日に紫竹山~海老ケ瀬IC間が開通後、東西に連結するバイパスを含む総延長約37kmが順次整備され、まちの発展を支える自動車交通の大動脈となっています。

事業の概要
起点 新潟市東区海老ケ瀬
終点 新潟市西区下山田
延長 11.2km
幅員 26.5m
道路区分 第3種第1級
設計速度 80km/h
事業の変遷
都市計画決定 昭和41年12月3日
ルート承認 昭和42年4月26日
事業化 昭和41年度
用地・工事着手 昭和42年度
開通 昭和45年12月 紫竹山IC~海老ケ瀬IC 暫定2車線
昭和48年11月 黒埼IC~紫竹山IC 暫定2車線
昭和53年8月 黒埼IC~女池IC 完成6車線
昭和53年9月 女池IC~桜木IC 暫定4車線
昭和54年10月 桜木IC~紫竹山IC 完成6車線
昭和55年11月 紫竹山IC~竹尾IC 完成6車線
昭和58年3月 竹尾IC~寺山 完成6車線
昭和58年11月 寺山~海老ケ瀬IC 完成6車線
昭和60年12月 女池IC~桜木IC 完成6車線
(全線6車線化完了)
平成17年4月 弁天IC  
平成24年3月 逢谷内IC  

新潟バイパスの特徴

交通量 (全国第2位)
 平成27年度に全国規模で実施された交通量調査では、新潟バイパスは国道8号区間が約10万台で一般道路では全国第2位、国道7号区間でも第4位、さらに国道116号新潟西バイパスが第7位となっています。

図 新潟バイパスの交通状況
(場所:桜木IC方面から女池IC方面を望む)

図 一般道路の交通量ランキング(平日7時~19時)
(出典:平成27年度 全国道路・街路交通情勢調査)

高規格バイパスの構造
6車線・立体構造(IC型式)

 新潟バイパスは、新潟市が終点であった当時の高速道路ネットワーク構想を受け、市街地を迂回させるといった従来のバイパス機能に加え、新潟市から北、日本海沿岸を結ぶ幹線ネットワーク機能も併せ持つ、高規格なバイパスです。

 大量の自動車交通を安全・円滑に処理するため、通過する交通と地域内の交通を分ける6車線且つ立体構造(IC型式)で、歩行者や自転車のための側道が設置されています。

図  側道付の新潟バイパス断面図(6車線)

市街地にアクセスしやすいIC間隔

 新潟バイパスに設置されているICは、高速道路より短い約2km間隔で計画されています。また、歩行者・自転車がバイパスを横断する場合に通る横断BOXは、概ね150m間隔で設置されています。

図 女池小学校付近の横断BOX「ゆめトンネル」

地域高規格道路に指定された最高速度70km/hの道路

 地域高規格道路とは高速道路をはじめとした高規格幹線道路網を補完し、地域間の交流促進等の役割を担う概ね60km/h以上で走行できる道路のことです。

 新潟都市圏においては、新潟バイパスを含む「新潟東西道路」、亀田バイパスを含む「新潟南北道路」が地域高規格道路に指定されています。

 また、新潟バイパス区間の最高速度は70km/hに引き上げられており、歩行者、自転車に加え、原動機付自転車、小型特殊自動車は通行禁止となっています。

図 北陸自動車道から新潟バイパスに入る際の「ここは一般国道スピード落せ」の看板

図 歩行者、自転車、原付等の通行規制標識

走行上のポイント

 北陸自動車道新潟西ICに接続する新潟バイパス(黒埼IC~海老ヶ瀬IC)の走行時のポイントを動画で紹介します。

新発田市方向に向かう場合の走行上のポイント
黒埼方向に向かう場合の走行上のポイント

新潟バイパスの豆知識

①バイパスには歩道がある
 黒埼IC~女池IC間で、信濃川に架かる新潟大橋には、新潟バイパスの中で唯一歩道があります。
 また、新新バイパスにも阿賀野川に架かる阿賀野川大橋、新発田川に架かる三賀橋に歩道があり、歩道がない新潟西バイパスは道路看板が緑色の自動車専用道路となっています。
歩道

図 新潟大橋の歩道

②バイパスには公衆電話がある
 黒埼IC~女池IC間の鳥屋野地先(上越新幹線高架下)では、事故対策の一環として早期通報の観点から、一般国道では全国初の試みとして、公衆電話付非常駐車帯が上下線に設置されています。
公衆電話

図 鳥屋野地先の公衆電話

③すべてのIC周辺には消融雪施設がある
 除雪作業が複雑になるIC周辺では、除雪車と一般車両の接触・衝突事故の防止や除雪時間の短縮を図るために、消融雪設備(ロードヒーティング等)が整備されています。
消融雪施設

図 桜木ICの消融雪施設

④事故防止のための車線変更禁止区間
 紫竹山IC~竹尾IC間の中間部で鉄道と交差する前後約800mの区間は、開通後の事故の実態を踏まえ、新潟バイパスで唯一の車線変更禁止区間となっています。
 事故の原因として、鉄道を跨ぐ際にバイパスが曲線的になることや、運転者の視線がバイパス上空を横断する高架橋の新幹線に引き付けられることなどが考えられます。
車線変更禁止区間

図 車線変更禁止区間

⑤「道の駅」発祥の地 道の駅 豊栄
(豊栄パーキングエリア)
 北陸自動車道新潟西ICからバイパスを経由して新発田市市街地に向かう約30kmの間には休憩施設が無いため、新新バイパスの豊栄IC~東港IC間に、一般国道としては全国初となる道路情報ターミナルを備えたパーキングエリアを昭和63年にオープンしました。
 その後、平成5年の「道の駅」制度発足に伴い、同年に『道の駅 豊栄』として登録されています。
道の駅 豊栄

図 「道の駅 発祥の地」の碑