イベント開催報告

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砂防ツーリズム「あらかわ治水砂防巡り」を開催しました

 令和元年11月4日(月・祝)、飯豊山系(荒川流域)直轄砂防記念事業の一環として、砂防ツーリズム「あらかわ治水砂防巡り」を開催しました。秋の荒川上流域を舞台に、羽越水害にまつわる史跡や、砂防・治水の施設などをめぐり、地域の歴史や文化の理解を深めながら、自然災害の恐ろしさとこれに対する先人たちの努力を学んでいただきました。

 参加者の方からは「知らないことを知る良い機会となった」、「砂防堰堤が、日常生活に重要な役割を果たしていることが理解できた」などのお声があり、ご好評をいただきました。

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道の駅・関川

 「あらかわ治水砂防巡り」の参加者が道の駅・関川に集結!!秋晴の空の下、開会式を行いました。

道の駅関川で開会式。「あらかわ治水砂防巡り」のスタートです!

関川村には、国歌・君が代で歌われる「さざれ石」があります。荒川の山形県境近く、金丸(かなまる)集落から1kmほど上流の川岸は、数百メートルにわたって両岸が全てさざれ石でできているのです。道の駅に隣接する、せきかわ観光情報センターで実物を見ることができます。

「さざれ石」の岩石名は「石灰質角礫岩」。現地の状況はパネルで見ていただきました。

七助沢砂防堰堤

 高さ14.0m、長さ65.0mの「不透過型」の堰堤です。大雨が降って土石流が発生した場合には、流れてきた土砂をこの堰堤で止め、すぐ下流の人家を守ります。

家のすぐ裏に堰堤が。人家を守っているのがわかります。

不透過型堰堤の働きを学んでいただきました。

玉川スーパー暗渠砂防堰堤

 飯豊山系砂防事務所における代表的な砂防施設です。洪水で流れる有害な土砂災害をせき止めるだけでなく、環境や景観との調和にも配慮しています。堰堤の上は、工事用道路としても活用されました。

眼鏡橋のような4門の大暗渠が特徴的です。

堰堤の上も歩いていただきました。紅葉もきれいです。

堰堤を背景に記念写真も撮りました。

マタギの郷交流館

 小玉川地域は「マタギ文化」が継承されている地域です。この地域では、毎年5月4日に小玉川熊まつりが開催され、山の神への感謝と熊の冥福を祈る供養の儀式が行われます。本交流館は「マタギ文化」を学習できる施設です。

銃を持った案山子がお出迎え。

マタギ文化を紹介する展示物に興味津々。

熊の毛皮も飾られていました。

セラピーロード

 温見平は飯豊連峰の麓に位置し、ブナの巨木が立ち並ぶ美しい森です。この森の遊歩道は「セラピーロード」と呼ばれ、飯豊山への登山道として利用されていますが、もともとは森の奥に砂防堰堤を建設するための工事用道路でした。

ここがセラピーロードの入口です。

心が洗われるような風景です。

皆さまにセラピーロードを散策してもらいました。

赤芝橋

 赤芝峡は荒川の景勝地で、秋には渓谷との調和が楽しめる紅葉の名所として知られています。横根トンネル東側にかかる赤芝橋は、羽越水害時を含めて過去に2回、洪水によって流失しています。

ツアー当日は移動バスの車中からたんのういただきました(写真は昨年[H30]撮影のものです)。

今の赤芝橋は4代目、羽越水害で落橋したのは3代目の橋になります。

ショッピングセンターアスモ

 昼食会場は、小国町の中心地であるショッピングセンターアスモでした。当日は「おぐに鍋まつり」が開催され、大勢のお客さんでにぎわっていました。

「おぐに鍋まつり」も今年で17回目を迎えました。

14店舗が参加。どれが一番美味しそうかな?

スタッフも一緒に鍋料理を堪能しました。

おぐに開発総合センター

 羽越水害の17年後に建立された「巨石の復興記念碑」を見ていただきました。表面には、当時の合言葉である「禍いを轉じて福と為す」の言葉が刻まれ、その傍らには災害当時の水位が示されています。

パネルを用いて羽越水害当時の説明をしました。

羽越水害を体験した参加者の方に、当時のお話を伺うことができました。

松岡砂防堰堤群

 松岡砂防堰堤群は、裏堀沢砂防堰堤と松岡沢砂防堰堤の2つの堰堤から成り立ち、いずれも沢の下流の集落や、国道113号、JR米坂線などを土砂災害から守る施設です。

工事中の裏堀沢砂防堰堤を見学させていただきました。

土砂災害警戒区域や、透過型砂防堰堤の働きについても学んでいただきました。

横川ダム「きてくろ館」

 横川ダムは平成2年度に着工し、平成20年度に完成した重力式コンクリートダムです。隣接する「きてくろ館」では地元の自然や歴史、羽越水害から横川ダムが建設されるまでの歩みなどが紹介されています。

展望台で、ダムのもつ機能を学んでいただきました。

「きてくろ館」の中も見学していただきました。

ダムを背景に記念写真を撮りました。

横川ダム湖(イチョウ広場)

 横川ダムの建設に際して、この大イチョウを含む市野々地区は貯水池となり、この大イチョウも水没することになりました。しかし、地域住民の要望や文化財保護の観点から、水平距離約100m、高さにして上方に9mの位置に移植されました。

小雨があがって、イチョウの木に虹がかかりました。

イチョウの木が移植されたルートを見ていただきました。