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さいがいをふせぐ
しぜんさいがいとたたかった人たち
とやま県には昔からしぜんさいがいによるひがいを小さくしようとど力をした人たちがいました。
佐々堤(さっさてい)をきずいた人
佐々 成政(さっさ なりまさ)【1536~1588】
佐々成政(さっさ なりまさ)がとやまじょう主になるまでの常願寺川(じょうがんじがわ)のあたりはこうずいのひがいがたえず、人々の頭をなやませていました。そこで、佐々成政(さっさ なりまさ)はていぼうをきづきました。それが佐々堤(さっさてい)です。天正(てんしょう)8年(1580年)にきづかれた越中(えっちゅう)はつの川すじていぼうの霞堤(かすみてい)です。川の水は佐々堤(さっさてい)にぶつかることで、かせんの中央へとおしもどされ、水がいがへったそうです。常西(じょうざい)用水を作る時に佐々堤(さっさてい)の一部もそのまま使われてげんざいもそのすがたを見ることができます。せんごくじだいに作られたとは思えないほどりっぱなものです。
■さんこうしりょう
「河川の歴史読本(かせんのれきしどくほん) 常願寺川(じょうがんじがわ)」平成(へいせい)13年3月 国土交通省(こくどこうつうしょう)北陸地方整備局(ほくりくちほうせいびきょく)富山工事事務所(とやまこうじじむしょ)
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殿様林(とのさまはやし)をつくった人
前田 利與(まえだ としとも)【1737~1794】
佐々堤(さっさてい)の近くの常西(じょうざい)用水ろぞいには、たくさんの古いまつの木がつらなっています。これはえどじだい、とやまはん主である前田利與(まえだとしとも)というおとのさまがこうずいを起こしにくくするために作らせた水防林(すいぼうりん)で「殿様林」(とのさまはやし)とよばれています。川岸に木を植えれば、水があふれても土手はあまりけずられませんし、石やどろが林にひっかかるので、田畑のひがいは少なくなります。殿様林(とのさまはやし)は、はじめは約6ヘクタールもあったそうですが200年以上たったげんざいでも100本ほど残っているそうです。
■さんこうしりょう
「河川の歴史読本(かせんのれきしどくほん) 常願寺川(じょうがんじがわ)」 平成(へいせい)13年3月 国土交通省(こくどこうつうしょう)北陸地方整備局(ほくりくちほうせいびきょく)富山工事事務所(とやまこうじじむしょ)
河川改修(かせんかいしゅう)が進むように分県(ぶんけん)うんどうをした人
米沢 紋三郎(よねざわ もんざぶろう)【1857~1929】
明治(めいじ)9年(1876年)、とやま県(とうじは にい川県)は石川県とへいごうされました。しかし、今でいうとやま県がわと石川県がわでは地形がことなるため、長い間、すいがいになやまされ、かせんのかいしゅうを早く進めたいもともとのとやま県の人と道路のけんせつにかんしんがある石川県の人との間で意見のくいちがいが起きました。そこでとやまけんをぶんりさせようと米沢紋三郎(よねざわ もんざぶろう)らが中心となって分県(ぶんけん)うんどうをおこしました。米沢紋三郎(よねざわ もんざぶろう)は、せいふに「分県之建白」(ぶんけんのけんぱく)をていしゅつして、せいふにぶんりしたいというねがいをつたえました。そのおかげもあって、明治(めいじ)16年(1883年)、とやま県は石川県からぶんりしました。とやま県がぶんりしたおかげで、とやま県はかせんのかいしゅうに力を入れられるようになりました。
※河川改修(かせんかいしゅう) こうずいがかせんからあふれてひがいを起こすことなどをふせぐために、かせんをより安全にするための工事を行うこと。
■さんこうしりょう
「越中(えっちゅう)のぐんぞう とやまけん百年のきせき」昭和59年3月 富山新聞社(とやましんぶんしゃ)編(へん) 桂書房 「ずせつ 日本のれきし16 ずせつとやま県のれきし」平成(へいせい)5年10月 河出書房新社
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米沢紋三郎(よねざわ もんざぶろう)
となみ野.jp/分県の祖・米沢紋三郎(散居村ミュージアム展示パネルより)
常願寺川(じょうがんじがわ)のかいしゅう工事をしどうした人
ヨハネス・デ・レーケ【1842~1913】
明治(めいじ)6年(1873年)にめいじせいふのまねきで、日本かく地でち水やさぼうのしどうを行っていたオランダ人どぼくぎしのデ・レーケは、明治(めいじ)24年(1891年)にとやま県をおとずれ、常願寺川(じょうがんじがわ)の大工事を計画しました。それまでの常願寺川(じょうがんじがわ)は、かこう近くで大きくカーブし、白岩川と合流していたためどしゃがたまりやすく、たびたびこうずいを起こしていました。デ・レーケは、このカーブをまっすぐにし、川はばも広げ、かこうを白岩川と分けるという計画を立てました。また、常願寺川(じょうがじがわ)のていぼうには、農業用水の取入れ口が用水ごとにつけられていましたが、これがていぼうをくずれやすくしているため、取入れ口を1カ所にまとめ、そこからかく用水に水を流す「合口」の計画を立てました。
■さんこうしりょう
「河川の歴史読本(かせんのれきしどくほん) 常願寺川(じょうがんじがわ)」 平成(へいせい)13年3月 国土交通省(こくどこうつうしょう)北陸地方整備局(ほくりくちほうせいびきょく)富山工事事務所(とやまこうじじむしょ)
しぜんさいがいをふせぐために
わたしたちのくらしは しぜんさいがいからどのように守られているのでしょうか。山や川へでかけてみると、しぜんさいがいが起こらないようにするためのしせつやくふうがたくさんあります。どんなくふうがあるのか、ひとつひとつ学んでいきましょう。
水がいをふせぐ
水がいをふせぐために、次のようなしくみがあります。
堤防(ていぼう)
川から水があふれて田畑やじゅうたく地に水が流れこむのをふせぐために川の両岸につくられます。

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国土交通省(こくどこうつうしょう)東北地方整備局(とうほくちほうせいびきょく)水辺(みずべ)の学習塾(がくしゅうじゅく)> 堤防
護岸(ごがん)
ていぼうが川の水にけずりとられないように、表面を石やコンクリートなどでおおいます。

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水門
本川(大きな川)と支川(小さな川)が合流する地点にあって、本川のすいりょうがふえた時に、支川に水がぎゃくりゅうするのをふせぎ、支川を守ります。

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ダム
こうずいの時に下流に流れる水のりょうを調整(ちょうせい)します。

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どしゃさいがいをふせぐ
どしゃさいがいをふせぐために、次のようなしくみがあります。
砂防(さぼう)えんてい
どしゃが流れていくのをふせぎます。

雪がいをふせぐ
スノーシェッド
なだれが起きやすい場所で道に屋根をつけて、なだれが起きても安全に通れるようにします。

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雪崩予防柵(なだれよぼうさく)
雪がすべるのを止めてなだれが起こるのをよぼうするさくです。

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除雪機械(じょせつきかい)
車が安全に通れるように道路の雪をとりのぞきます。

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消雪パイプ
道路に水を流して、道路の雪をとかします。

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じしんさいがいをふせぐ
耐震建築(たいしんけんちく)
じしんに強いまちづくりをやっています。じしんに強いたてものがけんきゅう・開発されています。

強い味方のみはり番:かんそくそうち
遠い場所からいろいろな場所の雨のりょうや、川の水いや道路のせき雪をいつも見はっています。
- 気象観測装置(きしょうかんそくそうち)
- 水位観測装置(すいいかんそくそうち)
- 積雪観測装置(せきせつかんそくそうち)
- 地震観測装置(じしんかんそくそうち)

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ぼうさいネットとやまについて
ぼうさいネットとやま
気象観測装置について
気象庁(きしょうちょう)ホームページ/観測機器(かんそくきき)について
国土交通省(こくどこうつうしょう)電気通信業務(でんきつうしんぎょうむ)
水位観測装置について
国土交通省(こくどこうつうしょう)電気通信業務(でんきつうしんぎょうむ)
積雪観測装置について
国土交通省(こくどこうつうしょう)電気通信業務(でんきつうしんぎょうむ)
地震観測装置について
気象庁(きしょうちょう)ホームページ/せいかくな地震観測観測をおこなうために
気象庁(きしょうちょう)ホームページ/地震・津波の観測監視体制
さいがいが起こったときにかつやくする人たち
しぜんさいがいが起きないようにいろんなくふうがされていましたが、それでも人の力をこえたしぜんさいがいが起きてしまう場合もあります。そんな時、ひがいをさいしょうげんにくいとめるためにはたらく人たちがいます。どんな人がきょう力しあってどのような活動をしているのかみてみましょう。
災害対策本部(さいがいたいさくほんぶ)
しぜんさいがいが起こったとき、国や県、市町村は「災害対策本部」(さいがいたいさくほんぶ)をせっちします。ひがいのじょうきょうなどさまざまなじょうほうを集め、発表したり他のきかんにおうえんのようせいをしたりします。また、ひがいにあった地いきのじゅうみんを安全な場所にひなんさせます。

消防隊(しょうぼうたい)・消防団(しょうぼうだん)
さいがいげんばでひがいにあった人たちをきゅうじょしたり、けが人や具合が悪くなった人を病院へ運んだりします。火事が起こったときは消火活動をします。また消防団・水防団(すいぼうだん)はしょうぼう本部ときょう力し、ひがいが広がるのをふせぐ活動をします。

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総務省消防庁(そうむしょうしょうぼうちょう)ホームページ/消防団警察(けいさつ)
警察(けいさつ)
さいがいげんばに人や車が入らないよう交通きせいをします。また、さいがいげんばでひがいにあった人たちをきゅうじょしたり、ひがいにあった地いきをパトロールし、じゅうみんの安全を守ります。
