大河津分水路は、信濃川の洪水から越後平野を守るため、大正11年(1922年)に通水した延長約9kmの放水路ですが、河口部は洪水を安全に流下させるための河積が不足しています。平成23年7月に発生した洪水では、大河津分水路直上流で水位が計画高水位を超過し、堤防の決壊や氾濫等が発生する可能性のある危険な状態となりました。また、大河津分水路建設後90年以上が経過し、施設の老朽化等も顕著になっています。そこで、大河津分水路より上流側に位置する信濃川(中流部)や千曲川をはじめ、信濃川水系全体の洪水処理能力を向上させるため、平成27年度に大河津分水路の改修に着手しました。
大河津分水路の改修事業実施にあたっては、環境に配慮しながら進めていくため、工事の規模が大きいことも踏まえ、大河津分水路建設後90数年間に形成された自然環境を十分把握するための周辺環境調査を実施するとともに、工事及び地域の特性に基づいた必要な調査、予測、評価及び環境保全措置等の検討を実施してきたところです。
可能な限り自然環境、周辺環境への影響を回避、低減させる取り組みを行うこととし、今後はモニタリング調査を実施することとしています。
大河津分水路の改修事業実施にあたっては、環境に配慮しながら進めていくため、工事の規模が大きいことも踏まえ、大河津分水路建設後90数年間に形成された自然環境を十分把握するための周辺環境調査を実施するとともに、工事及び地域の特性に基づいた必要な調査、予測、評価及び環境保全措置等の検討を実施してきたところです。
可能な限り自然環境、周辺環境への影響を回避、低減させる取り組みを行うこととし、今後はモニタリング調査を実施することとしています。
頂いたご意見の概要と信濃川河川事務所の考え方
調査・検討結果をとりまとめた「大河津分水路の改修事業環境保全への取組み(案)」を公表し、平成28年9月16日(金)から平成28年10月15日(土)までの間、地域の皆様方により理解して頂くとともに、ご意見などを募集しました。
頂いたご意見の概要と、ご意見に対する信濃川河川事務所の考え方について掲載いたします。
頂いたご意見の概要と、ご意見に対する信濃川河川事務所の考え方について掲載いたします。
頂いたご意見の概要 | 信濃川河川事務所の考え方 |
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○ 高水敷整正箇所におけるガン類の保全について | |
今回公表された「大河津分水路の改修事業環境保全への取組み(案)」においては、マガン、ヒシクイ、オオヒシクイの確認記録は記されているものの、「対象事業の実施により、主要な生息環境の一部が改変されますが、残される環境において本種の生息は維持されると予測されます。」との見解が示され、「重要な種の生息は維持されると予測されたことから、環境保全措置の検討は行わないこととしました。」と結論づけられています。 一方、今後実施される『高水敷整正』箇所については、信濃川本川と分水路の分岐地点に位置し、ガン類を始めとした水鳥類の生息にとって好適な立地条件にあります。そうした背景を踏まえ、『高水敷整正』工事の中で、水鳥類の生息環境整備を行う多自然川づくりを提案します。 |
事業実施による動物の重要な種に与える影響について、調査、予測及び評価を行った結果、ガン類の水鳥の重要な種の生息及び生育の場は維持されると予測されたことから、環境保全措置の検討は行わないこととしました。 河川の整備にあたっては、従来より多様な動植物の生息に配慮しているところです。今回いただいたご意見を踏まえ、事業実施過程のなかで多自然川づくりについて検討を進めていきたいと考えています。 |
環境影響検討の結果
環境影響評価法を参考に環境への影響を検討するとともに「環境保全への取り組み」として整理し、環境保全に関する事業者の考え方を取りまとめました。
● 環境保全への取り組み
お問い合わせ先
〒940-0098 新潟県長岡市信濃1-5-30
信濃川河川事務所 計画課
Tel 0258-32-3245 Fax 0258-34-9044
電子メール shinano-keikaku01@hrr.mlit.go.jp