【事業概要】
小矢部川水系渋江川の支川薮波川は、富山県が沿川の浸水被害軽減対策として昭和54年度から計画的に改修を進めてきました。
そうしたなか、渋江川合流点付近の下流区間等が未整備のために、平成10年8月5〜7日にかけての梅雨前線出水により、薮波川沿川において床下浸水27戸、浸水面積51.2haの浸水被害が発生しています。
このため、沿川の浸水被害軽減を目的として、富山県が実施している薮波川改修と国が渋江川で実施する薮波川の合流点処理について、平成21年度から調整を図りながら工事を進め、本年5月2日、完成している薮波川排水樋門を通して薮波川を渋江川に暫定通水を行い、9月末までに国・県の関連工事が完了し、10月1日から樋門操作員による樋門管理の運用が開始されました。
薮波川排水樋門の完成により、薮波川が渋江川に合流する地点で排水できる流量が10㎥/sから42㎥/sに飛躍的に増え、薮波川沿川で発生していた浸水被害の軽減が実現されます。
富山県が薮波川改修事業を開始してから33年もの長い月日を経て、ようやく薮波川合流点処理が完了することになりました。
沿川住民の皆様の事業へのご理解とご協力に感謝を申し上げますとともに、事業に携わって来られた皆様のご苦労に敬意を表します。
【樋門概要】
■樋門
○現場打ち鉄筋コンクリート構造
○樋門長 : 15.09m
○断 面 : 幅5.05m×高さ2.90m×2門
■扉体
○形 式 : プレートガータ構造ローラゲート
○規 格 : 幅5.350m×高さ2.975m×2門
○材 質 : SUS304(ステンレス製)
○電動ラック式開閉機
○予備発動発電機完備
写真の詳細データは、こちらでご覧いただけます。→hparettotuusinn121010.pdf