目的と役割
上越防災支援センターの目的
上越防災支援センターは、地震や風水害、雪害などが発生したときに、人命や財産及び経済活動などを守るため、北陸地方整備局が河川・道路などの防災活動の拠点として設けた2箇所の防災センターを支援する役割などを担います。
上越防災支援センターの役割
- 北陸地方整備局管内の東部地方の防災拠点新潟防災センター及び西部地方の防災拠点富山防災センターが行う防災活動の支援を行います。
- 災害対策の迅速化のため、上越地区や長野地区で発生した災害の初期対応の拠点となります。
- 地域に開かれた防災支援センターとして、地方公共団体への災害対策の支援を行います。
- 災害対策用機械等の取り扱いに関する訓練基地となります。
施設概要
施設概要
災害対策用車輌格納庫 | 災害対策車輌、災害対策用通信機器 |
屋外保管 | 応急組立橋 |
主な災害対策用機械一覧表
機械名 | 規格 | 数量 | 備考 |
対策本部 | 拡幅型 | 1台 | |
衛星通信車 | 1台 | ||
排水ポンプ車 | 60m3/min | 1台 | |
照明車 | 2kW×6灯 ブーム式 | 1台 | |
待機支援車 | 支援用バス型 | 1台 | |
待機支援車 | 資材運搬用 | 1台 | |
情報収集車 | 先遣用 | 1台 | |
遠隔操縦対応型油圧ショベル | 1.4m3(山積) | 1台 | 汎用機械をリモコンにて即対応 |
応急組立橋 | 7m×50m、歩道付 | 1橋 | |
衛星小型画像伝送装置(Ku-SAT) | 可搬局 | 2台 | (高田河川国道事務所配備) |
簡易画像伝送装置(パソリンク) | 1組 | ||
排水ポンプ車 | 30m3/min | 2台 | (高田河川国道事務所配備) |
照明車 | 2kW×6灯 2柱式 | 1台 | (高田河川国道事務所配備) |
災害対策
災害対策の活動
災害対策の訓練
排水ポンプ車
平成11年9月15日の洪水における排水ポンプ車の効果
[平成11年9月15日洪水の概要]
関川流域では、9月14日から16日にかけて本州を縦断した台風16号の影響で14日夕方から雨が降り始め、15日昼頃にかけて時間雨量20mm前後の強い雨が降り続きました。この雨の影響で関川支川の保倉川の水位は上昇し、佐内水位観測所では、15日18時に警戒水位*を超え、20時には最高水位4.37mを記録する洪水となりました。
保倉川の増水の影響で中頸城郡頸城村下吉地先では、住宅地から保倉川への排水が困難になったため、消防団が15日15時頃からポンプ5台を用いて排水作業を行いました。しかし、保倉川が引き続き増水し雨も降り続いたことから、排水作業が間に合わず浸水被害の起こる恐れがあったため、頸城村から建設省に対して排水ポンプ車の出動要請がありました。
[自治体と連携した洪水への備え]
今年4月から国土交通省上越防災支援センタ-に排水ポンプ車が配備されたことから、国土交通省では上越市及び頸城村とともに排水ポンプ車の進入路及び運転場所が確保できるか、事前に確認を行い必要な整備を行うこととしました。
今回、排水ポンプ車が出動した頸城村下吉地先においては、事前確認を踏まえ頸城村において水路沿いの固定式ガードレールを取り外しできるように脱着式に改良し、さらにコンクリート板を設置していたことから、排水ポンプ車到着後、スムーズに設置作業を実施することができました。
[排水ポンプ車の効果]
9月15日洪水で出動した排水ポンプ車は、毎分30m3の排水能力をもっています。排水ポンプ車は現地で1時間50分運転し約3,300m3の排水を行い、これにより浸水面積1.0ha、浸水戸数19戸の被害を防いだと推定されます。
国土交通省 北陸地方整備局
上越防災支援センター
〒943-0166 上越市大字寺字前新田615-1
北陸技術事務所 TEL(025)231-1281