掲載日:2017年10月6日

河川への油流出を想定した対処を実地で訓練しました

関川・姫川水濁協※(高田河川国道事務所など関係行政機関で構成)は,
去る10月3日に,
水質事故発生時の被害拡大を防止する措置を実地で訓練しました。


冬は,灯油等の取扱いミスから油流出事故が多発します。
そのため,冬期を控えて,10月3日に関川・姫川水濁協の幹事会を開催し,
県や市町村及び消防などとの間の情報連絡手順を確認するとともに,
同日,48名が参加して,支川の本川への合流部などの流出経路の種類ごと
オイルフェンス設置等の被害拡大を防止するための措置を実地で訓練しました。

【水面及び路面に流出した油処理等についての講習】
【オイルフェンス設置等の実地訓練】

「水濁協による水質事故対応実地訓練」レポート【H29.10.3】

【訓練の実施概要】

(1) 日 時: 平成29年10月3日(火)13:30~16:00
(2) 場 所:

 

【講習】 国土交通省 塩屋緊急資材倉庫(上越市塩屋地先)
【実技訓練】 金子川町排水樋管堤外・堤内水路及び関川堤防堤脚水路
(3) 内 容: ① 講習  「水面及び路面に流出した油処理」  (NPO法人 自然エネルギー・環境協会)
②-1 本川への油流出を防止するオイルフェンス設置訓練(河川管理者等により実施)
②-2 支川等の川幅の狭い流路を想定した油吸着フェンス設置及び土のう積訓練(消防機関により実施)
②-3 道路側溝を想定した土のう積訓練(市町村等による)
(4) 参加者: 高田河川事務所をはじめ別紙の関川・姫川水濁協構成機関の48名
【講習】 中和剤・処理剤の適切な取扱い方法

・右が水に中和剤を入れた瓶。油が細流化、拡散しやすくなることで、周辺への流出など二次被害を招く可能性がある。

【講習】 吸着マットの使用方法

・繊維系の吸着マットは吸着量が多いが、液だれしやすいため、速やかな改修が必要。活性炭のマットは液だれしにくく長時間の利用が可能。状況に応じた使い分けが必要。

【講習】 液体吸着剤の取扱いについての注意

・路面流出の場合、吸着剤を使用すると効果的。但し、ガソリンの場合、吸着剤を使用しても引火する可能性があるため注意が必要。

【実技】 オイルフェンスの設置訓練

・流れに対して、斜め45°を基本に設置すること。河岸に油が集まり回収しやすくなる。背後には炭素系吸着フェンスを設置すること。

【実技】 炭素系フェンスの設置訓練

・壁との隙間をなくすために両端に土のうで重りをつける。油がフェンスの下を潜るのに備えて、多重に設置する。

【実技】 土のう積み訓練

・水面の油を留め、下面の水のみ流せるようにL字パイプで水抜きを作る。土のう積みは3mおきに3箇所程度設置する。

※ 関川・姫川水濁協 とは

「関川・姫川水系水質汚濁対策連絡協議会」
両水系の河川水質汚濁に関する各機関相互の連絡調整を図ることを目的に,平成3年度に設立された。水質事故(油や有害な薬品等の化学物質の流出,魚のへい死など)発生時には,関係行政機関が水濁協ルートで情報を伝達し,被害拡大防止の措置につき連携を図っている。

○は,今回実地訓練参加機関