掲載日:2017年5月17日

梅雨時の出水に備え洪水対応演習(机上)を実施しました

高田河川国道事務所は、梅雨時の本格的な出水期を迎えるにあたり、関川、保倉川、姫川における洪水予測や水防警報等の情報伝達、樋門、排水機場等河川管理施設の操作状況の確認、堤防欠損を想定した緊急復旧対策、関係市町村への情報連絡など、防災体制に万全を期すことを目的に、総合的な洪水対応演習(机上)を行いました。

今回の演習項目

①水位予測の演習
②河川巡視、河川管理施設等の操作状況確認演習
③関係機関への洪水予報、水防警報等の情報伝達の演習
④自治体等との重大情報伝達の演習
⑤被害を最小限にくい止める緊急災害復旧演習
⑥利水ダム等との情報伝達演習
⑦市長要請にもとづく排水ポンプ車出動演習
⑧迅速な災害時広報の演習

赤倉(関川)で降り始めから雨量360mm(13時現在)

12日2時に降り始めた雨は、13時現在、赤倉雨量観測所で360mmに達したとの想定、高田水位観測所では13時現在、はん濫危険水位を超え、さらに計画高水位(6.68m)を超え6.69mに達し、13時00分には上越市今池地先で堤防の欠損が発生、災害協定業者に出動を要請、欠損箇所に応急復旧工事として、袋詰め玉石と盛り土、シート張りにより堤防補強工事を実施、被害拡大防止の訓練を行いました。

上越市頸城区西福島(保倉川右岸)に排水ポンプ車出動

保倉川流域では、菖蒲雨量観測所で13時現在179mmとなり、上越市長の要請により出動したポンプ車は、3時間にわたり排水作業を行う訓練となりました。

問題点を解決し大雨時のもしもに備える

9時から開始した演習は午後5時まで続きました。防災業務計画にもとづく各担当班は、本番さながらに機敏な対応で演習を行っていました。高田河川国道事務所では、今回の演習の反省点を解決し、今後の大洪水に備えて行きます。

上越地域の過去の洪水

発生年発生要因流域平均
1日雨量(mm)
ピーク流量
(m³/s)
被害状況
明治30年8月豪雨死者4名、
負傷者3名、
行方不明者2名、
全半壊152戸、
浸水3,386戸
昭和39年7月台風5号
(熱低)
63(高田上流)
87(松本上流)
約1,050(高田)
約750(松本)
死者1名、
全壊1戸、
半壊床上浸水436戸、
床下浸水1,075戸、
浸水面積2,578ha
昭和40年9月台風24号197(高田上流)
210(松本上流)
約2,060(高田)
約1,160(松本)
死者3名、
全壊7戸、
半壊床上浸水4,584戸、
床下浸水1,434戸、
浸水面積3,152ha
昭和44年8月豪雨及び
台風7号
104(高田上流)
82(松本上流)
約2,170(高田)
約850(松本)
半壊床上浸水264戸、
床下浸水978戸、
浸水面積1,548ha
昭和56年8月台風15号106(高田上流)
114(松本上流)
約1,720(高田)
約740(松本)
半壊床上浸水512戸、
床下浸水538戸、
浸水面積443ha
昭和57年9月台風18号167(高田上流)
134(松本上流)
約2,460(高田)
約660(松本)
全壊5戸、
半壊床上浸水2,738戸、
床下浸水4,472戸、
浸水面積717ha
昭和60年7月梅雨前線90(高田上流)
104(松本上流)
約1,360(高田)
約600(松本)
床上浸水302戸、
床下浸水2,171戸、
浸水面積2,699ha
平成7年7月梅雨前線179(高田上流)
184(松本上流)
約2,580(高田)
約920(松本)
行方不明者1名、
全半壊70戸、
半壊床上浸水2,167戸、
床下浸水2,620戸、
浸水面積2,217ha
直江津駅前浸水状況
春日山橋から上流の氾濫状況(上越市木田)
稲田橋上流左岸溢水状況(北城町付近)
上空より関川大橋を望む
保倉川右岸溢水状況
妙高市月岡地先破堤状況(旧新井市)