災害対策基本法適用を想定した訓練を実施
高田かわこくでは、冬期の大型車両立ち往生による大規模な交通障害の発生を想定し、11月25日に「災害対策基本法(災対法)」に基づく区間指定等の合同訓練」を、翌26日に「災対法に基づく車両移動実働訓練」を実施しました。
【区間指定の合同訓練】
急激な降雪により、国道18号で大型車両が立ち往生して交通障害が発生し、緊急に車両移動する必要が生じたとの想定で、本局⇔事務所間での災対法の適用区間指定手順を確認しました。
また高田かわこく独自の取組として、冬期道路交通確保連携計画・情報連絡本部(※)と情報伝達訓練を実施し、各機関との連携も確認しました。
【車両移動実働訓練】
まず、防災エキスパートと職員が講師となって、災対法に基づく車両移動についての座学講義があり、その後、実際に車両移動装置を操作した車両移動の実働訓練を実施しました。
高田かわこく職員34名が訓練に参加し、初めての作業で慣れない手つきながら、慎重かつ真剣に取り組んでいました。
※「冬期道路交通確保連携計画・情報連絡本部」とは
上越地域で大雪による大規模な交通障害が懸念される場合に、各方面の関係機関が連携し、道路交通の確保を図ることを目的として設置された組織
構成機関:上越地域振興局、上越市、妙高市、東日本高速道路(株)上越管理事務所、高速道路交通警察隊上越分駐隊、上越警察署、 妙高警察署、陸上自衛隊高田駐屯地、上越地域消防事務組合、高田かわこく
そもそも、災害対策基本法(災対法)ってなに?
道路に適用されると一体どうなるの?
災対法は、国民の生命、財産を災害から守るため、国、地方公共団体等が、必要な体制を確立し、災害対策の基本を定めることにより、計画的な防災行政の整備及び推進を図り、社会の秩序の維持と公共の福祉の確保することを目的として、1959年(昭和34年)の伊勢湾台風を契機に制定されました。
時が経ち、東日本大震災や阪神淡路大震災などの大規模地震、そして平成26年2月の関東豪雨災害などでは、道路上に大量の放置車両や立ち往生車両が発生し、救助活動、緊急物資輸送などの災害対応に大きな支障が生じました。
しかし、それまでの災対法では、そんな緊急時に車両等を強制的に移動させる取り決めがなかったため、昨年、災対法が一部改正されました。
これにより、放置車両や立ち往生車両等が、緊急通行車両の通行や災害応急対策の実施に著しい支障となっていて、道路の通行を確保するために緊急の必要があるときは、道路管理者自らが、支障となっている車両等を移動することができるようになりました。
(災害対策基本法第76条の6)