国土交通省と関西電力(株)では、平成13年度より宇奈月ダム(国交省管理)と出し平ダム(関西電力管理)において連携排砂を実施しておりますが、令和6年度につきましても5月22日開催の黒部川土砂管理協議会で協議・調整した結果、連携排砂を実施することとなりました。
黒部川流域は地質がもろく降水量も多いため、大量の土砂が発生し、黒部川下流に流出します。もしダムにたまった土砂を下流に流さなかった場合、ダム湖が土砂で満杯になってしまい、ダムが有する機能(治水・利水)等が低下します。特に治水機能は、大雨などで発生した洪水を調節する機能であることから、排砂は下流の安全を守るため重要です。
今年度も流域の皆様方にご理解が得られるよう万全の体制で実施して参りますので、連携排砂実施へのご協力をお願いいたします。
【目標排砂量について】
目標排砂量は、令和6年5月測量結果による排砂シミュレーションより、令和6年度は「約19万立方メートル」としています。
【連携排砂に関する運用(試行等)について】
〇 宇奈月ダム先行操作(R2~)
- 宇奈月ダム先行操作は、宇奈月ダムが出し平ダムより先に自然流下状態に入る操作です。
- ダムに堆積する土砂量の軽減、排砂時のSS濃度の抑制効果、河川から海岸までの適性な土砂管理等が期待されます。
〇 2ダム間土砂移動操作(R3~)
- 出し平ダムの堆積土砂量を軽減させるための対策として、短時間降雨等により出し平ダムの自然流下中における流入量が少ないことが予見された場合に、宇奈月ダムの排砂ゲートを開操作せずに、出し平ダムの土砂を宇奈月ダムへ移動させる操作です。
- 宇奈月ダムの排砂ゲートを開かないことから連携排砂ではなく、2ダム間土砂移動操作実施後に排砂実施基準流量を超える出水が発生すれば、連携排砂を実施します。
連携排砂前の対策として、堆積土砂の固化を抑制し、出し平ダムの堆積土砂を排出し易くする操作です。
【連携排砂・通砂実施中の情報について】
連携排砂・通砂の情報は、みらーれテレビ行政コミュニティチャンネル(091ch)上にテロップにて表示のほか、X(旧Twitter)と黒部河川事務所ホームページ、携帯サイトよりお知らせします。
愛本えん堤の情報(合口取水停止、再開)は、ホームページ、X(旧Twitter)でもお知らせします。
【連携排砂関連情報について】
最新の黒部川土砂管理協議会の資料含む、これまでの情報については、黒部河川事務所ホームページ「黒部川ダム排砂関連情報」から確認することができます。
https://www.hrr.mlit.go.jp/kurobe/haisa/haisa.html