平成16年2月21日(土)9:30〜11:30
ホテルロイヤルバリー黒部 2階「ロイヤルシンフォニー」
黒部市天神新353−1
1.平成15年6月連携排砂の実施経過について
2.平成15年6月連携排砂に伴う環境調査結果について



黒部川土砂管理協議会



黒部川ダム排砂評価委員会開催結果について
平成15年7月16日に開催された第16回黒部川ダム排砂評価委員会及び平成16年1月15日に開催された第17回黒部川ダム排砂評価委員会における委員会の評価及び主な意見について報告しています。
詳しくは資料−1をご覧下さい
 
関係団体の意見について
平成15年度連携排砂の実施結果についての各関係団体(海面漁業関係団体・内水面漁業関係団体・農業関係団体)の意見を報告しています。
詳しくは資料−2をご覧下さい
 
平成15年6月連携排砂実施経過について
連携排砂実施中の水文データ、連携排砂前後における出し平ダム及び宇奈月ダムの堆砂形状について報告しています。
詳しくは資料−3をご覧下さい
[主な意見]
(委 員) 黒部川の土砂収支については、現時点ではシミュレーションによる計算結果を一定の精度を持って示せる段階にはないとの説明があったが、総合的な土砂管理を行う観点からも土砂収支の把握は重要なものと思われるが、一定の精度を持って示せるのはいつ頃になるのか。
(事務局) 土砂収支シミュレーションの精度を向上するには、シミュレーションの入力数値及びシミュレーション結果と排砂中及び洪水中の土砂モニタリングによる実測値との検証が重要である。土砂モニタリング技術の改善及び開発に努めている段階にあること、土砂の沈降を再現した計算も必要となっており、沈降速度の取り扱い方によってはシミュレーション結果に10倍も差がでるなど非常に難しい部分もあることから、現時点では一定の精度を持った計算結果を示せる時期を明確に示せない状況にあります。
平成16年度からは、排砂中及び洪水中の土砂モニタリング技術の改善や開発に努めるとともに、排砂期間前のダム貯水池の測量を実施し、その成果を踏まえて精度を上げる努力を行い、少しでも早くお示しできるようにしたいと考えております。
(委 員) 排砂後の措置として現在行っているダム放流では、自然流下中の流量に比べて水量が少ないことから、川岸に土砂が残り、景観的に好ましくないことから、排砂後の措置でのダム放流量を増やすことができないか。
(事務局) 排砂時の自然流下中のダム放流量よりも、排砂後の措置の時のダム放流量が少ないことは事実である。平成16年度の連携排砂計画策定に向け、できるだけ自然の洪水に近いかたちでの放流ができるよう検討していきたい。
 
平成15年6月連携排砂に伴う環境調査結果について
ダム、河川、海域における、平成15年度の連携排砂前及び連携排砂後の環境調査結果について報告しています。
詳しくは資料−4−@をご覧下さい
[主な意見]
(委 員) 出し平ダム貯水池底質の全リンが上昇傾向にもあるように見受けられる。
ダム貯水池の富栄養化の観点から、このリンの上昇傾向に対応した調査を実施する計画はあるのか。
(事務局) 黒部川ではダム上流からの生活排水などの人為的な汚濁負荷量の流入はなく、またダム貯水池の水も出し平ダムで1日に1回、宇奈月ダムで3〜4日で1回の速度で入れ替わっていることから、第14回排砂評価委員会においてダム貯水池の富栄養化の問題はないと評価を得ている。また、全リンの上昇傾向に対しても、地球規模の温暖化など長期的な自然環境の変化により、流域の自然界に存在するリン成分の供給が増加してきているものと考えられ、排砂とは関係がないと排砂評価委員会から評価をいただいている。
(委 員) 小川河口周辺海域へ流出する土砂の起源や土砂の拡散を考察する調査方法を再度検討するとのことであるが、別の調査方法はあるのか。
(事務局) 今年度実施した珪藻殻調査の結果からは土砂の起源や拡散を把握することが望めないことが明らかになったため、今後別の調査方法を検討するよう排砂評価委員会から意見をいただいている。専門家のご意見も伺いながら新たな調査方法を検討している。
(委 員) 排砂を行わなかった平成12年には黒部川の鮎は久しぶりに豊漁となったとの内水面漁協の意見であるが、排砂実施機関が行った環境調査データからはどうなのか。
(事務局) 排砂実施機関が行っている魚類調査は、排砂による魚族への影響を魚類の多様性に主眼を置いて行っていることから、平成16年度は従来の調査に加え鮎の生息に関する調査を専門家や内水面漁協のご意見も伺いながら実施することとしている。
(委 員) 黒部川の河口付近海域の底質調査については、今後追加調査を行う予定はあるのか。
(事務局) 評価委員会からは排砂実施機関と富山県水産試験場の調査結果を今後も合わせて見ていくとの意見をいただいていることから、平成15年度と同様の調査を実施していくこととしている。
(委 員) 今後とも関係団体の意見もよく聞いてもらい、関係団体の不安のないような排砂方法を考えるべきだ。
(事務局) 従来から関係団体の意見を伺いながら排砂を行ってきたところであり、今後とも関係団体の意見を聞き、排砂を実施していきたい。
 


◇協議会の結果◇
排砂後の措置については、より自然の洪水に近いかたちで排砂を行うために、自然流下時のダム放流量に近づけた流量をダムから追加放流する方法を検討する。
従来より関係団体の意見を聞き排砂を進めているところであるが、今後とも関係団体の意見を聞き、より工夫をして排砂を行うよう進める。
鮎を中心とした魚類の生息環境に関する調査については、内水面漁協の提案を踏まえ、また専門家の意見も聞きながら計画を検討する。
以上を踏まえて平成16年度排砂計画と環境調査計画を検討し、次回土砂管理協議会に提案する。



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(北川教授講演資料)
(富山県水産試験場資料)
(藤井委員報告資料)
 
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