●はじめに
  −残念ながらなかなか報道してもらえない連携排砂の基本的な考え方−
 
  宇奈月ダムと出し平ダムの連携排砂は、次の4点を基本として実施しています。  
    バランスのとれた総合土砂管理  
  ・土砂流出の非常に多い黒部川では、ダム貯水池内に大量の土砂がたまりダムの機能が維持できなくなるため、ダムから土砂を下流に流す「排砂」が必要です。あわせて、洪水被害を防止しながら、できるだけ自然に近いかたちで土砂を下流に供給する「総合的な土砂管理」が重要となっています。その一環として、出し平ダム(関西電力)と宇奈月ダムがお互いに連携して下流に土砂を流す「連携排砂」が必要なのです。(*総合土砂管理)  
    過去の排砂と現在の排砂  
  ・平成3年12月に実施した出し平ダムの初回排砂では、下流の環境に影響を与え社会問題になりました。しかし、現在の排砂の方法は、この平成3年12月の排砂の方法とは違います
 現在の方法は、環境への影響をできるだけ小さくするために、毎年、一定規模の出洪水発生にあわせて、より自然な土砂の流れに近いかたちで排砂を行うこととしています。これは、平成3年12月の排砂以降、長年にわたり地域や学識経験者の方々に審議・検討をいただいて、決定したものです。(*排砂の方法) (*連携排砂・連携通砂 実施基準)  (*連携排砂時の黒部川と他河川の河口部状況写真)
 
    十分な説明と手続き  
  ・連携排砂は、地域の皆様の理解を得て行っています。連携排砂の実施にあたっては、事前に漁業関係者・農業関係者をはじめとした関係団体、関係行政機関に十分説明をして、意見をうかがっています。その後、学識経験者からなる「黒部川ダム排砂評価委員会」や、流域の市や町、関係機関からなる「黒部川土砂管理協議会」で審議をいただいています。
 連携排砂は、このようなルールに沿った手続きを踏み、地域の理解をいただいた上で実施しています(*実施までの手続きの流れ)
 
    広範囲な環境調査と結果の公表  
  ・連携排砂の実施にあたっては、実施前・実施中・実施後に、ダム湖・下流河川・海域等において広範囲な環境調査を実施しています。また、その調査計画・結果については学識経験者による「黒部川ダム排砂評価委員会」の中で審議していただき、公正な評価をいただくとともに、それらについては、すべて一般に(ホームページ等)公表しています。(*平成13年度環境調査計画表) (*平成13年度環境調査地点図)  
以降に詳しく述べることにします。
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