1.急流河川では河岸侵食により破堤する場合がある。
手取川は堤防整備率が約80%と他の河川とくらべ整備の進んだ河川ですが、水源から河口までの平均河床勾配が1/27という我が国有数の急流河川であることから洪水の流れが速く、その強大なエネルギーによって1度の洪水で護岸(ごがん)の基礎部や高水敷(こうずいしき)(河岸)が大きく侵食され、護岸の基礎の高さが浅い場合や高水敷の幅が狭い箇所では、流水により堤防が侵食し破堤にいたる場合もあります。(手取川では過去の洪水で河岸が55mも侵食された記録があります。)
こうした急流河川では、堤防の侵食が始まってから破堤にいたるまでの時間が30分程度という事例もあり、もし手取川で破堤した場合には避難時間が確保されず被害は甚大なものとなるおそれがあります。
濁流に揺れる手取川鉄橋 (昭和9年7月洪水) |
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H16.10.20台風23号出水での侵食状況 | 高水敷の侵食により露出・散乱した 根固(ねがため)ブロック(護岸基礎の一部) |
川北町舟場島地先 右岸5k付近 |
侵食による破堤状況(H10阿武隈川) | ||
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