国道8号沿道商業者懇談会の報告
9月3日(月) (於・・・加賀市役所、出席者12名)
第5回懇談会(H13.6.8)では、庄跨道橋〜中代町の区間以外は、現道拡幅とすることが了承され、その他の区間については、話し合いを重ねて現道拡幅又は近接バイパスのいずれかを選択することとなりました。
そこで、影響を受ける沿道商業者との懇談会を行い、検討委員会の委員長である金沢大学の高山教授にも参加していただき、長時間に渡り活発な意見を頂きました。

高山教授の主な意見
- 現在の賑わいを活かしていくことを大前提として計画案を検討してきた。街中の商店が郊外店に負けたのは、街中はバラバラで駐車場もないが、郊外店は色々なものがそろっており、1日中安心して遊べる場所だからである。そこに行けば何かある、というまちづくりを進めれば、成功するのではないか。
- 現道拡幅によって交通量は増加するが、車のスピードが上がって、小さな店舗は素通りされてしまう。お客を立ち寄らせる工夫が必要であり、近接バイパスのように地域全体が大きな店、道の駅となるような、地域づくりが行えれば、現在の2〜3倍のお客さんがくるのではないか。このような計画は、全国初の試みであり、道の駅の計画案も他では見られない提案である。


沿道商業者の主な意見
- 何もない所に、40年間かけて街を作り上げてきたが、その横にバイパスをつくられるのは納得できない。現道拡幅によって現在地での営業が難しくなる場合は、補償費を活かして再投資したいと考えている。
- バイパスが整備されると、現国道は衰退する。加賀市としては、トータルとして発展すればよいかもしれないが、そのための犠牲になるのは納得できない。
- 海・山のいずれになろうが、バイパス案には賛成できない。沿道商業者の現在の商業環境を理解して計画案が提案されたのか疑問である。
- 国道8号が交通の要地であるため、山代から出てきて商売をしており、バイパス案が提案され、納得できない。バイパス案が決定されると、地価が下落し、担保不足となり、商売に直接影響してくる。現道拡幅の場合でも道の駅を整備したり、山代との間の土地を活用して大型施設を誘致してはどうか。現道拡幅での補償費は、商売の近代化に活用でき、建築業界の活性化にもつながる。
- 国道8号沿道は30〜40年かけて形成されたもので、ロードサービス店が大半を占めており、バイパスが整備されて交通量が減ると、規模や形態に関わらず商売が成り立たなくなる。
- バイパスが整備されると、そこにライバル店が出店し、利便性から現国道は衰退していく。できれば中央分離帯をなくしてもらいたいが、難しいのであるなら大型バスがUターンできるUターン路を確保してもらいたい。
- 財政難のおり計画完成までには時間がかかり、100年後に完成したとしても、沿道商業者に痛みが伴う。そのような近接バイパスは中止してもらいたい。

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