金沢自転車ネットワーク協議会では、金沢市内で、地域住民、警察、道路管理者、学校関係者などが連携し、継続的に行っている「街頭指導」を継承していくため、「街頭指導マニュアル」を作成しました。
街頭指導を自転車交通安全教育の機会ととらえ、自転車ルールの紹介にとどまらず、自転車交通安全教育にも役立つ内容としています。
目的・意義
自転車の
安全な乗り方
街頭指導の
準備と本番
効果的な街頭指導を継続的に行う際のポイ
ントを、以下のようにまとめています。
街頭指導の意義や効果だけでなく、日本の交通安全対策の歴史や、日本が交通事故をどのように減らしてきたのかを時系列で紹介しており、広い視点から街頭指導を行う目的や意義を知ることができます。
自転車通行空間は整備して終わりではありません。自転車通行空間の整備など、ハード面の改善のほかに、自転車利用者の教育というソフト面の対策が必要です。自転車のルールやマナーを学ぶことに加えて、現場に即した実践的な学びや気づきも効果があります。
金沢市では、「街頭指導」という方法で、警察や金沢市街頭交通推進隊、金沢市地域交通安全活動推進委員、さらには高校の先生や地域住民も一緒に交通安全活動に参加しています。
多くの人の連携と協力により、金沢市では近年、自転車の車道左側通行の増加や自転車事故の大幅な減少が見られ、交通安全に取り組む関係者のモチベーションを高めています。
自転車通行空間の種類やそれぞれの走行位置をはじめとして、特に注意すべき自転車が見るべき信号機など、街頭指導をされる方や自転車利用者が知るべき基本的なルールをとりまとめています。
自転車専用通行帯(自転車レーン)があるときは、その専用通行帯を通行しましょう。
車道左側の自転車が通行する位置を示しています。クルマやバス等と譲り合って通行しましょう。
歩行者に注意して歩道も通行することができます。
自転車は、信号機に従い、歩行者・自転車専用の信号機が設置されている場合はそれに従いましょう。
街頭指導の準備から、本番で指導する側もされる側も安全に指導するためのポイント、声掛けの例など、初めて参加される方でも街頭指導をイメージできるよう具体的に紹介しています。
街頭指導を行うにあたっては、担当者は現場の状況を把握し、その上で実施計画を立てるのが望ましいです。もし、地域や学校で特別なルール等がある場合は、事前に情報共有しておきましょう。
街頭指導では、プラカードを持って、自転車通行者に交通安全上の注意をよびかけます。その際に指導する側に回った人は、指導が一方的にならないよう、注意することが大事です。
むしろ、最初は「おはようございます」など、あいさつから始めることが大事です。交通安全教育の前のコミュニケーションが、長い目で見て、街頭指導の効果を高めます。