
令和2年度調査で確認されたイトヨ
名前 | 太平洋系陸封型イトヨ |
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分類 | トゲウオ目トゲウオ科 |
分布 | 北海道、青森県、福島県、栃木県、福井県 |
大きさ | 5cm~7cm |
住みか | 水のきれいな川や池 |
食性 | 昆虫や甲殻類を食べる動物食性 |
別名 | トゲチョ、ハリウオ、トゲウオ |
イトヨとは
イトヨはもともと海と川を行き来して生活をする魚ですが、会津のイトヨは一生をずっと川や池などで暮らす陸封型と呼ばれるものです。
イトヨをはじめとしたトゲウオの仲間はもともと寒い地方の魚で、日本では北の方に多く、特に北海道に数多く生息しています。
阿賀川は地形変化に富んだ河川で、多くのワンドが存在し、そこではイトヨが確認されていますが、そういったワンドには湧き水があり水温が一定に保たれているため、イトヨは会津の暑い夏や寒い冬を耐えしのぎ生き続けることができていると考えられています。
この陸封型のイトヨが生息する場所は全国的にも珍しく、栃木県の那須地方、福井県の大野盆地といった限られた地域で生息が確認されており、また、その数も減少傾向にあるため、福島県以南の陸封型イトヨは、環境省のレッドデータブックで「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定されています。
このように全国的にはとても貴重な存在となっているイトヨですが、会津地方では古くから親しまれている魚で、阿賀川でも数多くその姿を見ることができます。
阿賀川河川事務所では、このイトヨを阿賀川を代表する魚ととらえ、その良好な生息場所となっている環境を守っていくことで阿賀川らしい川づくりにつなげていければと考えております。

