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東野名地すべり
 東野名地すべり地は、守門村の東端にあります。この地域は古くから大規模な災害を繰り返してきました。これらの災害の中でも1783(天明3)年6月1日の災害は、大量の土砂が破間川をせき止め、湛水は約1km上流の入広瀬村に達し、人家を水没させるといった大規模な地すべり災害であったと記録されています。また、1910(明治43)年3月の融雪期、1m以上あった雪と土砂が一気に斜面下部の白野平へ押し出し、 さらに耕地35ha、山林7haを押し流し、流出土砂は破間川をせき止めたと記録されています(この天然ダムによる被害記録は残っていません)。 東野名地すべり地には縄文中期の地すべりによって埋没した旧地表や、旧地すべり面が幾層も地中深く保存されており、現在の地すべりはその上層で発生しています。また、数万年以上前に発生した大規模な地すべり跡が2段見られます。そして今も規模の小さい地すべりの拡大、伸長が続いています(対策工事は新潟県(治山)が担当しています)。
 

( 湯沢砂防工事事務所「湯沢砂防管内とその周辺の土砂災害」、 平成 3 年度地すべり学会シンポジュウム「東野名地すべり」より)

講師 荒川 勝利 さん(塩沢町)

元六日町高校教諭。
湯沢町の町史編纂において、「湯沢の自然1−地形・地質・気象−」の自然部会の編集委員。湯沢砂防では、魚沼自然塾のほか、小中学校の総合学習の講師としてお世話になっています。

東野名地すべりの微地形分類図
 
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